超音波検査が有効であった尿管異所開口の2例(Bモードとカラードプラの組み合わせ診断)
聖マリアンナ医科大学病院 臨床検査部 超音波センター
阿野千紘
尿管異所開口の2例を経験し、完全型重複腎盂尿管を伴う尿管異所開口に対する超音波所見を得た。5つの所見は(1)上半腎盂の水腎水尿管を認めること、(2)水尿管は膀胱に開口しないこと(恥骨結合後方に及ぶ尿管拡張)、(3)膀胱の正常位置に尿管開口部を認めること、(4)カラードプラにて正常位置の尿管口からカラー化された尿噴流を認めること、(5)女児で拡張尿管が腟近傍まで追跡できることであり、超音波検査が本症の診断に有効である。
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