核医学診療の現状と新たな潮流
金沢大学医薬保健研究域医学系核医学
松尾信郎
核医学診断機器や解析技術は近年飛躍的に進歩し発展を遂げ、冠動脈血管の冠血流予備能、さらには心筋血流予備能の測定に、PETをはじめとする核医学的手法が用いられている。新しい核医学診断医療機器を用いることによって、心筋血流イメージングで冠血流を定量化して、安静時と血管拡張後の心筋血流の変化から心筋血流予備能の計測を行うことで血行再建術の適応を正確に決定できる可能性がある。また、不安定プラークの核医学評価もされつつある。最先端の核医学医療機器のさらなる臨床利用が望まれる。