肝細胞癌の経動脈性治療における 新規抗癌剤ミリプラについて

2011.07.29

肝細胞癌の経動脈性治療における 新規抗癌剤ミリプラについて

久留米中央病院
板野 哲

ミリプラはHCCの経動脈性治療における新しい抗癌剤である。従来の抗癌剤と異なりリピオドール親和性であり、HCCに集積した後、活性体DPCが長時間徐放される。我々の施設では2011年1月の発売以来、ミリプラを使用したHCCの血管造影治療を多く施行し、Stage-Ⅰ?ⅡのHCCにはTACEに使用することで高い有効性が得られた。一方、Stage-Ⅲ以上の進行HCCでは有効性が得られず、投与法の工夫が必要であると考えられた。