加藤久豊氏
森山紀之氏
藤本康二氏
関野秀人氏
総合討論
(社)日本画像医療システム工業会(JIRA)は、2011年11月11日に全国家電会館(東京都文京区)にて、「第1回JIRA画像医療システム産業研究会」を開催した。本会は、成長分野である医療機器産業の発展への方向性や課題等について、産官学それぞれの立場から議論を行う、JIRA会員企業向けの研究会であり、今後も継続的な開催が予定されている。本会でははじめに、加藤久豊氏((社)JIRA 会長)からの挨拶として「医療機器産業の今後の振興のために、具体的な成長戦略とアクションプランを考えていく議論の場にしていきたい」と、研究会の目的について語られた。
続いて3題の講演と、会場参加者を交えた総合討論が行われた。講演の部では、まず森山紀之氏(国立がん研究センターがん予防・検診研究センター)より「画像診断の最新動向および産業界への期待と課題」と題し、放射線科専門医の立場からの解説。アナログからデジタルへの変革と共にX線、CT、MRI等の各種モダリティが進化している現状や、医療分野におけるIT技術の活用が進み、遠隔画像診断やCADといった新たな技術の発展につながっていく流れについて説明された。また、医師から産業界への期待として「臨床にマッチした製品開発のために、ユーザのいる医療現場を実際に見て具体的に勉強して欲しい」と語った。
続いて藤本康二氏(経済産業省)より、ヘルスケア産業の発展施策についての講演。今後の業界発展の可能性として、高齢化社会におけるヘルスケア産業の中でも、特に患者のQOLを確保するサービスについて述べた。医療・介護分野で、国の保険制度でカバーされていない需要を掘り起こし、革新的な技術を新産業として提供していくことで創出される市場規模は約1.75兆円、医療・介護費用削減効果は約1.05兆円が見込まれるとしている。この他、国外における医療産業の展開について、メディカルツーリズム等のインバウンド例、遠隔読影や国際医療通訳等のアウトバウンド例についても解説が行われた。
最後に関野秀人氏(厚生労働省)より、医療機器政策についての講演。医療政策や医療機器産業政策の基本的な考え方を説明しながら、デバイス・ラグの解消のための「医療機器の審査迅速化アクションプログラム」について解説。また、医薬品医療機器総合機構(PMDA)における承認審査の迅速化に関しても話題に触れた。
総合討論では、和迩秀信氏(JIRA理事)が座長をつとめた。はじめに岩永明男氏(JIRA産業戦略室)より画像医療システム産業展開の方向性と課題について説明があり、我が国の医療機器産業は総じて輸入超過である点から「国際競争力を高めることが産業成長の鍵」と述べた。この課題をふまえ、「モダリティ」「医療IT」「放射線治療」「中小企業の海外展開」の各テーマについて、小松研一氏(東芝メディカルシステムズ)、田中 弘氏(富士フイルム)、芦野靖夫氏(エレクタ)、佐藤公悦氏(トーレック)よりプレゼンが行われ、活発な意見交換が行われていた。研究会の最後には次回の議題として、ホームヘルスケア分野についての議論、企業人の薬事法に関する知識不足とその習得という課題などが挙がっていた。
続いて3題の講演と、会場参加者を交えた総合討論が行われた。講演の部では、まず森山紀之氏(国立がん研究センターがん予防・検診研究センター)より「画像診断の最新動向および産業界への期待と課題」と題し、放射線科専門医の立場からの解説。アナログからデジタルへの変革と共にX線、CT、MRI等の各種モダリティが進化している現状や、医療分野におけるIT技術の活用が進み、遠隔画像診断やCADといった新たな技術の発展につながっていく流れについて説明された。また、医師から産業界への期待として「臨床にマッチした製品開発のために、ユーザのいる医療現場を実際に見て具体的に勉強して欲しい」と語った。
続いて藤本康二氏(経済産業省)より、ヘルスケア産業の発展施策についての講演。今後の業界発展の可能性として、高齢化社会におけるヘルスケア産業の中でも、特に患者のQOLを確保するサービスについて述べた。医療・介護分野で、国の保険制度でカバーされていない需要を掘り起こし、革新的な技術を新産業として提供していくことで創出される市場規模は約1.75兆円、医療・介護費用削減効果は約1.05兆円が見込まれるとしている。この他、国外における医療産業の展開について、メディカルツーリズム等のインバウンド例、遠隔読影や国際医療通訳等のアウトバウンド例についても解説が行われた。
最後に関野秀人氏(厚生労働省)より、医療機器政策についての講演。医療政策や医療機器産業政策の基本的な考え方を説明しながら、デバイス・ラグの解消のための「医療機器の審査迅速化アクションプログラム」について解説。また、医薬品医療機器総合機構(PMDA)における承認審査の迅速化に関しても話題に触れた。
総合討論では、和迩秀信氏(JIRA理事)が座長をつとめた。はじめに岩永明男氏(JIRA産業戦略室)より画像医療システム産業展開の方向性と課題について説明があり、我が国の医療機器産業は総じて輸入超過である点から「国際競争力を高めることが産業成長の鍵」と述べた。この課題をふまえ、「モダリティ」「医療IT」「放射線治療」「中小企業の海外展開」の各テーマについて、小松研一氏(東芝メディカルシステムズ)、田中 弘氏(富士フイルム)、芦野靖夫氏(エレクタ)、佐藤公悦氏(トーレック)よりプレゼンが行われ、活発な意見交換が行われていた。研究会の最後には次回の議題として、ホームヘルスケア分野についての議論、企業人の薬事法に関する知識不足とその習得という課題などが挙がっていた。