コヴィディエンジャパン、子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫に対する子宮鏡下手術に使用する「HysteroLuxTM灌流マネジメントシステム」の販売を開始

2024.02.14

 コヴィディエンジャパン株式会社 (本社:東京都港区) は、 子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫の子宮鏡下切除 核出を目的としたTruClear™モルセレーションシステム(以下、TruClear) と併せて使用する灌流装置 「HysteroLux™灌マネジメントシステム(以下、HysteroLux) の製造販売承認を2022年5月13日に取得、 2024年2月13日より販売を開始した。

(販売名: Hystero Lux灌流マネジメントシステム/承認番号: 30200BZX00157000)


 子宮内膜ポリープ (以下、ポリープ)や子宮粘膜下筋腫は不正性器出血や過多月経の原因になり、更には受精卵の着床を阻害することで不妊の原因になる可能性がある疾患だ。 子宮筋腫は30歳以上の女性の20~30%に見られる良性腫瘍である。 2022年4月の診療報酬改定で不妊治療の一部が保険適用となり、 不妊治療を受ける患者さんが増加する可能性が予測されており、子宮鏡下治療に対する注目も高まる可能性がある。
 子宮鏡下で行う子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫の外科治療には主に、 電気エネルギーを用いて病変組織を焼き切る電気的切除法と、 シェーバーや鉗子などを用いて病変組織を切除する機械的切除法がある。

 2020年5月に販売を開始したTruClearはシェーバーを用いて病変組織を粉砕・切削し、吸引・回収するデバイスだ。 TruClearはシェーバーの回転により病変を粉砕・切削するため、電気的切除法と異なり焼灼によるダメージを与えず子宮内膜を優しく温存する。 また、病変組織の切除と吸引を同時に行えるため、子宮への器具の出し入れが少なく患者さんの負担軽減や手術時間の短縮に繋がる。 症例に応じて無麻酔や局所麻酔、静脈麻酔で手術を行うことも可能なため、 外来や処置室等での日帰り手術も可能で、 結果として日常生活への早い復帰が期待でき、 不妊治療中の患者さんは妊娠に向けた治療がすぐに開始できる。

TruClear ティッシュリムーバルシステム/
TruClear インスツルメント
TruClear オペレーティブヒステロスコープ


 今回発売開始されたHysteroLuxは術中に子宮腔内へ注入させる灌流液と、 子宮腔外に排出する灌流液の量をコントロールし、 子宮内圧を一定に保つことでクリアな術野確保をサポートする灌流装置だ。 また、灌流液の喪失量をモニタリングすることで体内に過多な水分を吸収することによって引き起こる心不全 肺水腫などの合併症を防ぎ、 より安全な手術をサポートする。
 藤原敏博医師(フェニックスアートクリニック 院長)は「シェーバーを用いた治療は、 操作性 ・ 手技の確実性 安全性いずれの点からも、 子宮内膜ポリープ、 とりわけ多発性ポリープに対し妊娠に重要な子宮内膜の温存が期待できる。 さらに、 HysteroLuxなどの灌流装置と組み合わせることで、 筋腫摘出術のように術中出血が見込まれる術式下においても安定しまた術野の確保ができ、 より安全な手術に繋がると期待しています」と述べている。平池 修医師(東京大学医学部附属病院女性診療科 産科/女性外科 准教授)は 「灌流装置による適切な灌流圧の維持と、 術野を明瞭にするための持続吸引機能は、 外来子宮鏡手術において手術時間短縮と患者の身体への負担軽減を両立する上で極めて重要なものであると考えます」と述べた。
 熊野 恵造氏(サージカルヴァイスプレジデント)は、「コヴィディエンジャパンは外科領域を始めこれまで様々な製品やソリューションを通じて幅広い疾患領域への治療法を提供してきました。 TruClearに加えて今回Hystero Luxを発売したことで、 婦人科疾患に対するより多くの低侵襲治療、及び日帰り手術の選択肢を患者さんにお届けできるようになったことをうれしく思います」 と述べた。

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