フィリップス・ジャパン、1.5T「MR 5300」専用の超軽量・フレキシブルな「Smart Fitコイル」、 小児患者に快適なMR検査環境を提供する「Pediatric Coaching ソリューション」を3月25日(月)より販売
株式会社フィリップス・ジャパン(本社:東京都港区、 代表取締役社長:ジャスパー・アスエラス・ウェステリンク、 以下 フィリップス)はへリウムフリー技術である「BlueSealマグネット」を搭載した1.5T「MR 5300」専用の超軽量・フレキシブルな「Smart Fitコイル」、および鎮静剤の必要性を低減し、小児患者に快適なMR検査環境を提供する「Pediatric Coachingソリューション」を3月25日(月)より販売開始する。
このたびフィリップスは、MR検査における患者の快適性や満足度向上を目的とする2つのソリューションを新たに発売する。
「Smart Fitコイル」は、フィリップスの1.5T「MR 5300」専用の、超軽量・フレキシビリティを実現した新しいコンセプトのコイルである。「Smart Fit TorsoCardiacコイル1.5T」は1.2kg、「Smart Fit Shoulderコイル1.5T」は 1.1kgと軽量であり、フレキシビリティと相まって検査中の患者の負担を大幅に軽減することができる。
「Pediatric Coachingソリューション」は、遊びをベースとしたアクティビティを通じて、MR検査を受ける小児患者やその保護者が事前に検査の仕組みや流れを理解することや、検査中に楽しい動物のキャラクター映像や音楽を使ってリラックスした検査環境を提供することで、検査に対する不安や恐怖心を低減させることが可能である。デンマークの研究では、実際に、4~6歳の小児患者のMR検査における全身麻酔の使用が57%から5%に低減したことが報告されている。
フィリップスでは、患者を中心とした検査環境を提供することで、円滑に検査を進め、全体的なワークフローを改善することで患者の快適性や満足度向上だけではなく、医療従事者の負担も軽減し、2024年4月から始まる「医師の働き方改革」をサポートする。
「Smart Fit コイル」の主な製品特長
1. 患者中心のワークフロー
軽量かつ90 度以上曲げた状態でも使用できるフレキシブル素材のコイルにより、さまざまなコンディションの患者に、よりフィットしたコイル装着が可能である。
2. スループットの向上
従来のコイルよりもコイル装着にかかる時間を最大10%低減可能で、撮像時間の高速化により検査全体を通した患者負担を軽減する。
3. 診断精度の向上
高速化を学習したAI アプリケーションである「SmartSpeed」に最適化したコイル設計です。高画質と高速化を両立させるほか、カバレッジも10%向上する。
全世界で1,000 台以上販売「BlueSeal マグネット」と「MR 5300」について
2018 年に、フィリップスが世界で初めてヘリウムの再充填を不要とする「BlueSeal マグネット」を搭載した超電導1. 5 T MR を発売して今年で6 年目を迎える。「BlueSeal マグネット」は全世界で1,000 台以上も導入されており、貴重な地球資源である液体ヘリウムの消費に関しても従来型マグネットと比べて約190 万リットルもの削減に貢献している。
この革新的な技術を搭載した1.5T「MR 5300」はヘリウムフリー のオペレーションを実現しながら、高い静磁場安定性0.001ppm/hour ならびに傾斜磁場直線性1.4%(50cmDSV 時)を実現しており、最大FOV55cmにおいて歪みなく精度の高いMR検査を可能とする。他にもAI による呼吸波形検知システム「VitalEye」や、シールド扉閉に連動して撮像がスタートする「SmartStart」などの機能により、さらなるワークフローの向上を実現している。
「Pediatric Coaching ソリューション」の主な製品特長
MR検査という慣れない環境への恐怖は、幼い子どもにとってはストレスとなり、興奮して良い画質を得るために必要な静止状態を保てなくなることがある。その結果、鎮静剤や全身麻酔に頼ることも多く、保護者によると、検査後に子どもが過敏になったり、繰り返し麻酔にさらされるなどの懸念が挙げられている。また医療機関にとっても、検査にかかる時間と費用の増大は大きな負担である。フィリップスの「Pediatric Coaching ソリューション」は、MR検査の不安や恐怖心を低減させ、鎮静剤や全身麻酔に頼らない検査を実現する。
1. 動物のキャラクターが登場する「Scan Buddy アプリ」を使った自宅学習
「Scan Buddy アプリ」は、AppleおよびAndroidデバイスを用いて、自宅で事前にMR検査についてビデオやゲームを使って学習できるアプリである。動物のキャラクターたちがバディ(仲間)となり、分かりやすく学習をナビゲートする。例えば、システムオペレーターになりきって、バディが画像撮影のためにじっと横になっているのを助ける。
2. 小さなMR 模型「Kitten Scanner」でMR検査体験ができる
「Kitten Scanner」は、小児患者が検査前に病院に置かれた小さなMR 模型を用いて模擬的なMR検査体験ができるツールである。「Scan Buddy アプリ」に登場した動物のキャラクターをスライダーに載せるとキャラクターごとの学習ビデオが始まる。スキャンをしたそれぞれの動物の身体の中身を見ることで、これから行われる検査について理解を深めることができる。
3. 検査中も映像と音楽でリラックスできる小児用「Ambient Experience In-bore ソリューション」
検査室内での不安を低減するため、検査中に映像や音楽でリラックスできる「Ambient Experience In-bore ソリューション」に、小児用のテーマが登場した。「Scan Buddy アプリ」に登場した動物のキャラクターが呼吸のタイミングや止め方など検査終了までナビゲートする。
「Ambient Experience In-bore ソリューション」とは
スキャンの進行状況に関する情報だけでなく、フィリップスMRスキャンソフトウェアとリアルタイムで連動して、スキャン中の患者に情報や指示を与える。没入型映像体験により、患者はボア内で横になったまま楽しみながら気を紛らわせることができる。ヘッドホンからは息を止める合図が出され、プログレスバーは検査の進行状況が示されるため、患者は落ち着いて指示に従いやすくなり、検査遅延や再撮像が減少することが全世界2,500 以上の導入事例より実証されている。
その他、フィリップスでは小児MR検査へのトータル・ソリューションとして、発育や発達過程を評価するミエリンマップが「SmartSpeed」の併用で高速に得られる「Smart Quant Neuro」や非同期・非造影MRA 技術である「Arteriovenous TRANCE(AV-TRANCE)」の撮像・解析アプリケーションを提供している。
お問い合わせ先
株式会社フィリップス・ジャパン
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