シーメンスヘルスケア、AI(Artificial Intelligence)により画像診断と検査フローの効率化に貢献する超音波画像診断装置「ACUSON Origin」を発売

2024.04.11

 シーメンスヘルスケア株式会社(東京都品川区、代表取締役社長: 櫻井 悟郎氏、以下 シーメンスヘルスケア)は、人工知能(Artificial Intelligence)による画像診断と検査フローの効率化により、心臓の超音波検査(心エコー検査)の精度向上と効率化に貢献する超音波画像診断装置「ACUSON Origin」(アキュソン・オリジン)を、4月15日より発売する。

 心エコー検査はリアルタイムに心臓の血流、心筋の動き、弁の状態などを確認できる非侵襲な検査であり、心臓の構造的な異常・疾患の検出や、治療方法や治療方針の決定に広く役立てられている。一方で、心血管疾患患者の数は世界中で急速に増加し、各疾患に合わせた検査・治療も多様化している。たとえば、心不全は 2012年から 2030年にかけて46%増加すると予想されている。また、構造的心疾患(SHD)に対するカテーテル治療は、新しい治療法やデバイスにより、今後年平均9.15%で成長すると予測されている。

 Siemens Healthineersは、企業全体でテクノロジーベースのイノベーションを推進しており、30年以上にわたって機械学習、深層学習、人工知能の分野をリードしAIとデジタルイノベーションの研究開発を進めている。臨床医および超音波技師を含む医療従事者の深刻な不足が続く中で、高度で幅広い検査に対応するため、AIによる画像診断と検査フローの効率化により、検査の精度向上と効率化に貢献する「ACUSON Origin」を開発した。

 画像診断支援AIの学習情報としては世界最大レベルの約20億枚の心臓の検査画像を学習したAIにより、心不全、構造的心疾患、冠動脈疾患(CAD)、不整脈などに関する5,600項目以上の計測を自動化し、診断精度の向上や診断の質の均一化に貢献する。

リアルタイムに心臓構造を認識するAI Assist

 経胸壁心エコー検査向けに新たに開発したAIによる検査補助機能だ。リアルタイムに心臓構造を認識し、検査に最適な位置へカラードプラROIおよびドプラゲート(パルス・連続波)を自動で配置することにより、検査の効率化が期待できる。

4 つの心腔の自動輪郭作成と心機能の定量化を実現する2D HeartAI/4D HeartAI

 2D HeartAIは2D画像において、AIが4つの心腔の輪郭を自動でトレースする。また、心エコー検査において心筋の局所的な壁運動を評価する2Dストレイン解析にも対応し、AIが自動で解析を行う。4D HeartAIは、4D経胸壁心エコーでは 4つの心腔すべて、4D経食道心エコーでは両心室の4D自動輪郭を作成し、最大5心拍の解析が可能だ。

短時間で正確な心臓超音波測定に貢献するAI Measure

 心室のサイズや心壁の厚さだけでなく、心臓の弁機能や血流の動態の測定に必要な血流速度など、約120項目の計測を実行する。2D、Mモード、ドプラ(パルス・連続波・組織ドプラを含む)の計測を自動化し、心機能の評価をサポートする。計測フローを合理化することで、反復動作と検査時間を短縮できる可能性がある。

 また、本装置は人間工学に基づいて設計された操作パネルや、AIによる各アシスト機能を立ち上げる「AIボタン」、コンパクトで軽量な本体など、本体の操作性・設置性を向上している。

 なお、本装置は、2024年4月12日(金)から14日(日)までパシフィコ横浜で開催される、「2024国際医用画像総合展(ITEM2024)」の当社ブースに展示される。

お問い合わせ先

シーメンスヘルスケア株式会社
コミュニケーション部 堀本
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