富士フイルム、上部消化管用汎用スコープ「EG-860R」新発売

2024.05.29

 富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一氏)は、LED光源搭載内視鏡システム「ELUXEO(エルクセオ)」用の上部消化管用汎用スコープの新ラインアップとして、高解像度メガピクセルCMOSセンサーを搭載し、ハイビジョン画質を提供する「EG-860R」を、富士フイルムメディカル株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:川原 芳博)を通じて5月28日より発売した。
 富士フイルムメディカルは、5月30日~6月1日にグランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)で開催される「第107回 日本消化器内視鏡学会総会(JGES2024)」に本製品を出展する。

 上部消化管内視鏡検査は、上部消化管用内視鏡を使用して食道、胃、十二指腸の観察を行う。また、観察のほか、スコープ先端の鉗子口よりさまざまな処置具を挿入し、病変部を採取・切除するといった処置や治療を行うこともある。そのため内視鏡には、近接から遠景まで明るくクリアな画像の提供や、広く消化管内へアプローチするための操作性・挿入性の向上が求められている。

 今回発売する上部消化管用汎用スコープ「EG-860R」は、高解像度メガピクセルCMOSセンサーを搭載し、さらなる高画質化を実現。ノイズの少ないハイビジョン画質を提供する。また、富士フイルム従来機種と比べ細径化を実現しながら、従来機種と同様に副送水機能を搭載し、スムーズな検査をサポートする。さらに、下方向の湾曲角度を従来機種の90°から120°に拡大した。これにより、胃噴門部や十二指腸などこれまでスコープが届きにくかった部位へのアプローチ性向上が期待される。加えて、先端側は軟らかく、手元側はたわみにくいコシのある高弾発グラデーション軟性部を採用した。術者の操作が先端に伝わりやすいため、挿入性と操作性の向上が期待できる。

 富士フイルムは、今後も独自技術を生かし、医療現場のニーズに応える幅広い製品・サービスの提供を通じて、さらなる医療の質・効率・安全性の向上、人々の健康の維持・増進に貢献していく。

上部消化管用汎用スコープ
「EG-860R」の先端部

1. 品名

上部消化管用汎用スコープ EG-860R
販売名:電子内視鏡 EG-860R
認証番号:305AABZX0031000

2. 発売日

2024年5月28日

3. 主な新機能

(1)高解像度メガピクセルCMOSセンサーを搭載しハイビジョン画質を提供
 高解像度メガピクセルCMOSセンサーを搭載し、ノイズの少ないハイビジョン画質を実現した。近接2mmからの観察が可能で、粘膜表層の微細な血管模様や構造の視認性向上が期待できる。また、炎症の診断や微小な病変の発見をサポートする「BLI」や「LCI」、LED光源搭載内視鏡システムの新モデル「ELUXEO8000システム」に搭載した、出血時の出血点検出や内視鏡処置時の予防的止血のサポートを目指した「ACI」といった画像強調機能にも対応している。

(2)先端部径を8.9mmに細径化しながら副送水機能を搭載
 先端部径を富士フイルム従来機種の9.2mmから、8.9mmへと細径化した。これにより、咽頭通過時の患者の苦痛軽減が期待される。内視鏡を細くすると、通常は搭載できる機能が制限されるが、本製品は従来機種と同様に副送水機能を搭載。また、従来機種同等の鉗子口径2.8mmを実現している。

(3)下方向湾曲角度を120°に拡大しアプローチ性を向上
 医師はスコープの先端部を上下左右に湾曲させながら、さまざまな部位に存在する病変の診断・治療を行う。本製品は、下方向の湾曲角度を従来機種の90°から120°に拡大することで、胃噴門部や十二指腸などこれまでスコープが届きにくかった部位へのアプローチ性向上が期待される。

(4)挿入性・操作性の向上を目指して開発した高弾発グラデーション軟性部を採用
 挿入部先端から手元にかけて硬さと弾発性を変化させ、先端側は軟らかく、手元側はたわみにくくコシのある軟性部「高弾発グラデーション軟性部」を採用した。術者の操作が先端に伝わりやすいため、咽頭通過時の苦痛低減と十二指腸など深部挿入時の挿入性向上が期待できる。

問い合わせ

富士フイルムメディカル株式会社
マーケティング部
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