GE ヘルスケア・ジャパン、Point of Care 超音波診断装置「Venue™」「Venue Go™」の新バージョンを販売開始 ~心エコーにおける新たな AI 技術、ワイヤレスプローブにより、検査のクオリティと負担軽減を両立~
医療の課題解決に取り組むヘルスケアカンパニー、GE ヘルスケア・ジャパン株式会社(以下 GE ヘルスケア)は、Point of Care 向けの超音波診断装置「Venue™(べニュー)」および「Venue Go™(ベニューゴー)」に新機能を搭載した新バージョンを、10 月 17 日より日本で発売開始する。
「Venue™」 および「Venue Go™」 は、救命救急、集中治療、手術室、整形外科、透析領域等、Point of Care 超音波検査と呼ばれる様々な場面での使用を想定して開発された製品だ。販売を開始する新バージョンでは、ノイズリダクションによる基本画質の向上に加え、医療従事者による心エコー検査の適切な撮像をサポートする革新的な AI 技術を用いた機能の搭載や、ワイヤレスプローブとの接続が可能となった。そのため従来の Point of Care 超音波検査の多くの場面で、医療従事者と患者双方にとってよりストレスが少なく効率的な検査を高いクオリティで提供することが可能となる。
超音波検査はその臨床ベネフィットと患者アクセスの良さから国内でも既に広く普及しており、様々な医療従事者により日々臨床活用されている。
さらに近年では AI 技術を用いたアプリケーションも開発され、Venue™シリーズにおいても 5 つのアプリケーションで、検査のワークフロー向上や診断・解析・穿刺時の補助など、様々な場面で医療従事者の業務をサポートし始めている。その一方で、操作者による撮像技術の違いは超音波検査の根本的な課題の一つとして存在し続けている。
今回発表する新しい AI 技術は、この根本的な課題に対する新しいアプローチだ。特に Point of Care として超音波検査室外で実施される検査において、心エコー検査の撮像技術の検者間誤差を低減し、高いクオリティの検査を安定して患者に提供する事を目的として開発された。
そのため、従来の Point of Care 超音波検査としての活用だけでなく、大学・基幹病院のトレーニングセンター等における教育目的での活用や、Point of Care における心エコー検査の適用拡大など、本超音波診断装置を通じてさらなる医療貢献ができることを目指している。
主な新機能と特長
新たな AI ツール Caption Guidance(キャプションガイダンス)機能により、高いクオリティの心エコー検査を補助
AI を用いて開発された「Caption Guidance」は、心エコー検査において、AI がプローブ位置を含む撮像の状態をリアルタイムに認識し操作者にガイダンスを行うことで、心エコーに慣れていない医療従事者でも高いクオリティの画像が安定して得られるよう、撮像自体をサポートする機能である。
「Caption Guidance」では、心エコー検査時に操作者に対してリアルタイムでプローブ走査をガイド表示し、プローブをあてる位置、角度、マークの方向など、より正確で高いクオリティの画像が得られるようにサポートする。これにより、複雑な心エコー検査をより簡便かつ正確に行えるようにサポートできる。
また、最適なスキャン画像が得られているかの判断をアシストするインジケータ機能も備えており、スキャン画像が一定レベル以上のクオリティと認識された際に、操作者がプローブの位置を一定時間維持することで、自動的に画像を保存することも可能だ。
従来型の心臓用セクタープローブに加え、後述のワイヤレスプローブでも活用できるため、特に心エコーの初学者への教育を行う大学・基幹病院のトレーニングセンターでの活用や、救急患者、集中治療室、周術期の入院患者さんに対する心エコー検査のアクセス拡大やよりスムーズな心エコー検査の補助など、様々な用途での活用が期待される。
ワイヤレスプローブとの接続が可能に、よりスムーズかつ効率的な検査を提供
Venue™シリーズに、ポケットエコー「Vscan Air CL」と「Vscan Air SL」をワイヤレスプローブとして接続できるようになった。従来のプローブとは異なり、ケーブルレスかつデュアルプローブ設計により、ストレスのないスムーズな検査や手技をサポートする。
救急患者や手術中など、患者の移動や体位が変更できない場合でもケーブルの取り回しを気にする必要なく、適切な位置に素早くプローブを当て診断や手技を行う事が可能となる。また患者さんにとっても、外来診察時に痛みを伴うベッド上の移動や体位変更などの負担軽減が期待できる。
ワイヤレスプローブは、Venue™ シリーズ本体と接続する事でより高品質な画像を提供することが可能だが、本体との接続を解除し別途モバイル端末と接続することで、ポケットエコーVscan Air として単体使用することも可能だ。
また、既に使用中の Vscan Air との接続も可能なため、施設内外を含む Point of Care 超音波検査の様々な場面での活用や、既存デバイスに対する活用用途の拡大が期待される。
SRI による大幅なノイズ低減で画像の視認性が向上、診療科・場面に合わせて最適な高画質を提供
新バージョンの「Venue™」 および「Venue Go™」には、GE ヘルスケア超音波ハイエンド装置と同等の性能を持つ「SRI (Speckle Reduction Imaging)」が搭載されている。cSound イメージフォーマーで入手した大量の RAW データをもとに、ノイズを低減しながらコントラストをさらに向上させるアルゴリズムを採用しており、施設毎・診療科毎のニーズに寄り添った画像調整が可能である。従来よりも画像の調整幅が増加することで、瞬時の判断が求められる場面で高画質な画像を提供することができる。
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