大腸への挿入性向上、ひいては患者負担軽減が期待できる!
大腸は全長が長く、急峻(きゅうしゅん)な屈曲部を持つ臓器であることから、大腸内視鏡には、挿入性の良さや観察性能の高さに加え、患者の苦痛を抑える工夫が必要とされている。患者の苦痛を抑えるためには、スコープの細さ、軟らかさが求められている一方、医師の操作の力加減をスコープに伝えるために、ある程度の硬さも必要とされている。
今回発売される「EC-590ZP」は、こうした医療現場のニーズに対応し、スコープ表面にコーティングする樹脂の量を、先端部分から手元側の操作部に向け連続して変化させる構造を採用。スコープの先端部分には柔軟性を持たせ、手元側の操作部に向かってスコープを硬くしている。これにより、患者の苦痛軽減につながるスコープ先端部分の軟らかさと、力加減を伝えるために必要なスコープの硬さという点で、適切なバランスを追求している。大腸への挿入性のさらなる向上と、患者の苦痛軽減の両立を追求することで、効率的かつ安全な検査の実現を目指す。
「EC-590ZP」は、挿入部に11.8mm(*1)の細径を採用。また、独自のスコープ設計技術を駆使し、光学ズーム機能により倍率135倍(*2)まで病変を拡大観察可能である。さらに、血管観察の阻害要因となる長波長光をカットする光学部材を搭載し、粘膜と微細血管の色のコントラストをより向上させた。分光画像処理機能「FICE(*3)」 と併用でき、病変の早期発見・診断をサポートする。このほか、独自の画像センサー「スーパーCCDハニカム」を搭載し、高い解像度を実現。微細な血管走行など、微妙な色の違いの描写力向上が期待できる。
富士フイルムは、これまで高画質で定評のある「EC-590WM3」をはじめとする下部消化管用スコープを発売し、好評を得ている。また、鼻からの挿入に適したしなやかさを持つ「経鼻内視鏡」や、小腸の観察・処置を容易にした「ダブルバルーン内視鏡」など、独自の技術で挿入性向上、患者の苦痛軽減を目指している。
*1 軟性部外径。
*2 撮影した画像の実寸を19インチ観察用液晶モニター上で最大135倍まで拡大可能(CDL1909A使用時)。
*3 通常画像から分光画像(特定の波長で得られる画像)をリアルタイムに生成できる画像処理機能。自由に波長パターンを選択でき、よりコントラストの高い画像を得ることができる。Flexible spectral Imaging Color Enhancementの略。
●品 名
薬事販売名:電子内視鏡 EC-590ZP、 薬事認証番号 : 223AABZX00110000
一般的名称:ビデオ軟性大腸鏡(ビデオ軟性S字結腸鏡)
●発売日
平成23年12月15日
●主な特長
1.細径で拡大倍率135倍を実現
独自のスコープ設計技術を駆使し、挿入部が11.8mmの細径で光学ズーム機能により倍率135倍まで病変を拡大して観察可能です。大腸がんの早期発見などをサポートする。
2.高い挿入性を追求
スコープ表面にコーティングする樹脂の量を、先端部分から手元側の操作部に向けて連続 して変化させる構造を採用。スコープの先端部分には柔軟性を持たせ、手元側の操作部に向かってスコープを硬くしている。これにより、患者の苦痛軽減につながるスコープ先端部分のやわらかさと、医師の操作の力加減を伝えるために必要なスコープの硬さという点で、適切なバランスを追求している。大腸への挿入性の向上と、患者の苦痛軽減を両立したことで、効率的かつ安全な検査の実現を目指す。
3. 新たな光学部材を採用し、「FICE」による観察がさらに進化
血管観察の阻害要因となる長波長光をカットする光学部材を搭載し、粘膜と微細血管の色のコントラストをより向上させた。分光画像処理機能「FICE」 と併用することで、病変の早期発見・診断をサポートする。また、独自の画像センサー「スーパーCCDハニカム」を搭載し、高い解像度を実現。微細な血管走行など微妙な色の描写力向上が期待できる。
4.操作部を改良し、操作性をさらに向上
操作部のズームボタン形状の変更、さらに送水用のチューブ位置を変更することで操作性を向上させた。従来機種で好評を得ている、「軽量で操作性に優れたグリップ」も採用している。
●主な仕様
視野方向:0°(直視)
視野角:標準 140°/近接 55°
観察範囲:標準 6~100mm /近接 2~3mm
先端部外径:11.7mm
軟性部外径:11.8mm
湾曲角:UP 180°/DOWN 180°/RIGHT 160°/LEFT 160°
有効長:1,330mm
全長:1,630mm
鉗子口最小径:3.2mm
●お問い合わせ
富士フイルムメディカル(株)
営業本部マーケティング部
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