2012年3月1~5日に、ウィーンにて開催されたECR2012の参加報告を、
内山 菜智子先生よりお送りいただきました!
ECR2012 欧州放射線学会議 見聞記 ~DBTを中心に~
独立行政法人国立がん研究センターがん予防・検診研究センター
内山 菜智子
図1 ECR2012会場 Austria Center
図2 会場エントランス
図3 シンポジウム会場:Studio2012 演者側風景
図4 シンポジウム会場:Studio2012 参加者風景
2012年3月1日から5日オーストリア ウィーンAustria Center(図1、2)にて開催されたECR2012に参加発表してきました。2月29日に雪降る成田空港からウィーンに向い出発し、成田での天候不良にて少々出発は遅れたものの、無事ウィーンに到着しました。今回筆者は3月1日初日全日開催されたSatellite Symposiumの演者 の一人として講演しました。本年はDBT(Digital Breast Tomosynthesis)がトピックの一つとして多く取り上げられていました。そのうち筆者が参加したセッションにつき報告します。
3月1日午前のシンポジウムではDBT(Digital Breast Tomosyntheis)に関するトピックの“3D Tomosynthesis – Opportunities for Breast Cancer Imaging”がThomas Mertelmeier PhDを座長とし、Dr.Jorg Barkhausen、Dr.Sophia Zackrisson、 Dr.Thomas Helbichによる診断における有用性、スクリーニングへの応用、Contrast Enhanced Dual Energyの臨床導入の演題について発表がされました。スクリーニングマンモグラフィについてはスウェーデンがパイオニアとして牽引してきた一方で、最先端の撮影技術のDBTを取り入れたスクリーニングの検討もDr.Sophia Zackrissonの所属するスウェーデンの施設が先行して行なっている点が非常に興味深く感じました。会場からはDr.Sophia Zackrissonの発表につき、Dr. Matthew Wallisから偽陽性や費用対効果の質問が出ていました。その後のランチョンセミナーにおいて、乳腺に関する診断、治療を網羅した企画である“Imaging for Breast Cancer Therapy Planning, Execution and Control”がStudio 2012(図3、4)で開催されました。筆者はその中の一演題”Potential Role of Digital Breast Tomosynthesis (DBT) in Breast Cancer Diagnosis”という演題名にて、 FFDMとDBTの併用による診断能の向上に関する臨床評価について発表を行いました。会場は中央にステージがあり、演者と座長が向い合わせ、ステージ前後に観客席があり、演者はディスカッションの際には演台近くのソファに腰掛け質疑応答するという日本の学会ではあまり見られないセッティングでした。午前中のセッションに引き続き会場は満席で、発表後、筆者と同じセッションの演者や会場の参加者の方から話しかけられ、筆者の発表を評価していただき、参加者のDBTに関する関心の高さを実感しました。また、3月2日午後開催されたScientific Sessionにおいても”Tomosynthesis and FFDM”との表題にてDBTをFFDMに追加することにより診断能の向上に寄与するとの発表がなされていました。DBTのHands-on Workshopにおいては、SIEMENS、HOLOGIC、GE各社主催で開催されていました。
3月1日午前のシンポジウムではDBT(Digital Breast Tomosyntheis)に関するトピックの“3D Tomosynthesis – Opportunities for Breast Cancer Imaging”がThomas Mertelmeier PhDを座長とし、Dr.Jorg Barkhausen、Dr.Sophia Zackrisson、 Dr.Thomas Helbichによる診断における有用性、スクリーニングへの応用、Contrast Enhanced Dual Energyの臨床導入の演題について発表がされました。スクリーニングマンモグラフィについてはスウェーデンがパイオニアとして牽引してきた一方で、最先端の撮影技術のDBTを取り入れたスクリーニングの検討もDr.Sophia Zackrissonの所属するスウェーデンの施設が先行して行なっている点が非常に興味深く感じました。会場からはDr.Sophia Zackrissonの発表につき、Dr. Matthew Wallisから偽陽性や費用対効果の質問が出ていました。その後のランチョンセミナーにおいて、乳腺に関する診断、治療を網羅した企画である“Imaging for Breast Cancer Therapy Planning, Execution and Control”がStudio 2012(図3、4)で開催されました。筆者はその中の一演題”Potential Role of Digital Breast Tomosynthesis (DBT) in Breast Cancer Diagnosis”という演題名にて、 FFDMとDBTの併用による診断能の向上に関する臨床評価について発表を行いました。会場は中央にステージがあり、演者と座長が向い合わせ、ステージ前後に観客席があり、演者はディスカッションの際には演台近くのソファに腰掛け質疑応答するという日本の学会ではあまり見られないセッティングでした。午前中のセッションに引き続き会場は満席で、発表後、筆者と同じセッションの演者や会場の参加者の方から話しかけられ、筆者の発表を評価していただき、参加者のDBTに関する関心の高さを実感しました。また、3月2日午後開催されたScientific Sessionにおいても”Tomosynthesis and FFDM”との表題にてDBTをFFDMに追加することにより診断能の向上に寄与するとの発表がなされていました。DBTのHands-on Workshopにおいては、SIEMENS、HOLOGIC、GE各社主催で開催されていました。
※続きは「RadFan5月号」(2012年4月下旬発売)にてご高覧ください。