AZE
4/15、ブース速報更新しました!
日本の医学の原点に帰る
医用画像診断に必要な機能を全て集約した「読影コックピット」のような新製品“PHOENIX”をはじめ、高い技術を誇るアプリケーションをITEM2012に出展するAZE。
そこにはどんなメッセージがあるのか。代表取締役社長、畦元将吾氏にお話を伺った。
読影コックピット“PHOENIX”
比較読影を効率的かつ正確に行うべく誕生した“PHOENIX”。病気を治すために診断や治療の効率を上げることだけでなく、「患者が病床から離れて日常生活に戻ることができるまで」のサポートを行うという思いが込められている。同製品では、AZEが長年培ってきたレジストレーション技術の応用から生まれた『ハイブリッドレジストレーション』を採用している。これは、撮影日や画像の種類が異なっていても正確かつ自動で位置合わせが可能となる最先端のフュージョンアルゴリズムだ。過去と現在の画像比較を効率よく行えるこの技術によって、読影のストレスが大幅に軽減される。
ただし、ワンクリックによるオート解析はスピーディな診断につながる反面、結果を信頼しすぎることには危険性もあると感じている畦元氏。PHOENIXの設計にもその思想は反映され、ハイブリッドレジストレーションの結果表示画面には、重ね合わせ前の元画像も連動表示されている。医師が重ね合わせの結果疑問を感じた際には、簡単に補正・修正を行うこともできる。
「患者中心」の思想
「PHOENIXは読影をサポートするビューアです」と語る畦元氏には、ワークステーション(WS)の原点を大切にしたいという思いがある。「WSとは、本来医師の読影や診断をサポートするという役割だったはずです」。WSの原点を軸に開発されたのが、メーカの異なる装置画像との重ね合わせ、CT+MRIの画像の重ね合わせの技術だ。超音波+CTの重ね合わせ技術も開発中という。「装置メーカが違うために画像が比較しづらくなるという状況を解決したいと思ったのです」。この「患者中心」の精神から、メーカ同士の互換性を開発するのが自社の使命であると考えた畦元氏は、その技術をPHOENIXとして結実させた。「患者中心」は「医師の日常業務の負担を軽減する技術」でもあるということ。そう考える同社の開発に期待を寄せたい。PHOENIXは4月にリリース予定である。
本製品は4月13日からパシフィコ横浜で開催される、ITEM in JRC 2012(ITEM2012 国際医用画像総合展)で展示予定である。
●セミナー情報:ランチョンセミナー22
日 時:2012年4月14日(土)
場 所:パシフィコ横浜
アネックスホールF201
テーマ:最新解析技術が変えた心臓画像診断
司 会:望月輝一先生(愛媛大学)
講演1:森田照正先生(順天堂大学医学部附属順天堂医院)
手術室からLove call-3D&4DCT心臓イメージング
講演2:片平和博先生(熊本中央病院)
心臓CTにおける画像解析と読影の融合-解析疲労・読影疲労対策の新機能、満を持して登場-
堅実な開発がもたらした新製品の数々
……ITEM2012出展予定の新技術には、ほかにも見逃せないアプリケーションが並ぶ。
●新・冠動脈解析ソフトウェア(図4)
CPRとVR、Sliding MIPなどとの連携が強化された。また、境界域など診断難易度の高い冠動脈解析に役立つ4D解析機能も。
●大腸解析ソフトウェア(図5)
大腸内視鏡検査とは異なる視点からアプローチするCTコロノグラフィ。仮想内視鏡モードとMPRを対にして表示する設計となっており、別体位の比較モードや大腸展開表示、エアー像の表示など様々な読影が可能となる。
●パフュージョン(肺腫瘍)解析
腫瘍の血流を計算することにより、その血流値から良性悪性の判断に有効な情報を与えることを可能にしたアプリケーション。
これらのシステムは4月13日からパシフィコ横浜で開催される、ITEM in JRC 2012(ITEM2012 国際医用画像総合展)で展示予定である。
畦元秀隆氏(同社営業本部 プロダクトマネージャー)より、ブースの見所についてお伺いしました!
詳細レポートは、RadFan2012年6月号(5月末刊行)に掲載いたします!
ITEM2012で初公開となった製品は、読影コックピット「AZE VirtualPlace PHOENIX」のほか、新・CT細血管解析、新・肝臓解析、新・大腸解析、AZE VirtualPlace新(あらた・・・Lexusの後継機となるスタンドアロン型ワークステーション)など、多岐にわたる。
特に来場者の注目を集めていたアプリケーションを中心に紹介したい。
AZE VirtualPlace PHOENIX(ビューア)
新・CT細血管解析(ワークステーション)
新・肝臓解析(ワークステーション)
新・大腸解析(ワークステーション)
MR肺パフュージョン(ワークステーション)
AZE VirtualPlace Twin AccessおよびPACS連携機能(ワークステーション)
ITEM in JRC 2012 (ITEM2012 国際医用画像総合展)製品情報
日常診療での使いやすさを最大限に重視し、高い操作性と高速処理を持ち、オート処理とマニュアル操作を適材適所に処理可能なシステム。
特長的なのが、マルチモダリティフュージョン比較機能。撮影時期の異なる2つの画像を、生データから再構成して同一断面を表示し、非剛体レジストレーション技術による位置合わせを行うことで、術前術後の腫瘍径の変化などがわかりやすく表示される。複数の画像処理を同時に行なっていながらも、表示速度は1秒程度と高速。
独自開発のハイブリッドレジストレーションを搭載。製造メーカが異なるシステムや装置のデータでも、過去画像のデータを高精度かつ自動で重ねあわせが可能。CT同士の重ねあわせの誤差は1mm以下という。
PHOENIXは、通常版(AZE VirtualPlace雷神TWINのパワーアップ版とPHOENIXの融合システム)と、Pバージョン(既存のAZE VirtualPlace風神・雷神以上のシステムにオプションとして連携)のいずれかを選択可能。来場者からの反響は大きく、6月以降に2施設導入予定、開催1日目の時点で40件以上のデモ依頼があったという。
PHOENIXプレゼンテーションの様子
ITEM in JRC 2012 (ITEM2012 国際医用画像総合展)製品情報
CTの冠動脈データを完全自動解析し、すべての冠動脈を追跡してCPR表示。アンギオグラフィックMIPやプラークの色分け、内視鏡モードなど心臓カテーテル検査のサポートとなる解析を行う。ステント解析にも有用。
ITEM in JRC 2012 (ITEM2012 国際医用画像総合展)製品情報
肝臓や脈管系を自動抽出し、肝臓の門脈支配領域や静脈還流領域の体積を測定できるアプリケーション。RIやPET画像など、機能画像との重ねあわせにより区域ごとの肝機能を表示することが可能。
ITEM2012で初公開となったリニューアルバージョンでは、非剛体レジストレーションによって複数フェイズのデータによる形状誤差問題を解決したことで、セグメンテーションおよび機能画像との重ね合わせの精度が向上。また画質も上がり、操作性も飛躍的に向上している。
ITEM in JRC 2012 (ITEM2012 国際医用画像総合展)製品情報
CTコロノグラフィ検査の解析アプリケーション。仮想内視鏡ビューとMPRを同期表示することにより、ポリープや腫瘍などの読影に最適なレイアウトで比較表示する。経口造影剤による残渣処理に対応したクレンジング機能も搭載。
ITEM2012で初公開となったリニューアルバージョンでは、ユーザからの要望を反映し、腸管の展開像を腸管の径に合わせた横位置表示が追加。消化器内科と放射線科の両方にとって使いやすいアプリケーションとなっている。
また、国立がん研究センター放射線科との共同研究も準備が進められており、近日中にスタート予定とのこと。
ITEM in JRC 2012 (ITEM2012 国際医用画像総合展)製品情報
肺腫瘍の血流評価を行うことが可能なアプリケーション。ハーバード大学ブリガムアンドウィメンズ病院との共同開発が行われている。
Dynamic 4Dソフトウェアによって自由呼吸下のデータでも正確な解析が可能。剛体・非剛体を組み合わせたハイブリッドレジストレーション機能がここでも活用されている。
組織の性状変化や、膵臓など体幹部パフュージョンなどへの応用も期待されている。次のバージョンから搭載予定とのこと。
ITEM in JRC 2012 (ITEM2012 国際医用画像総合展)製品情報
ネットワーク型WSにいち早く取り組んでいる同社。ITEM2012で新発売となった3D画像配信サーバー「AZE VirtualPlace Twin Access」は、10TB+10TBバックアップのWS2台を結合(クラスタリング)して、大容量の1台のサーバとして利用するシステム。この結果、同時接続数、読み込み枚数の倍増とデータの完全バックアップが実現されている。
また、国内のPACSベンダーほぼすべてとの連携実績を持ち、シームレスな連携インターフェースを提供できる強みの実例として、東芝、コニカ、PSPのPACSとの連携画面を展示していた。