富士フイルムのデジタル骨塩定量測定サービスが新たにDR方式に対応、4月16日より提供開始

2012.04.11
 富士フイルム(株)(社長:古森重隆)は、DR方式のデジタルX線画像診断装置で撮影した画像からダイレクトに骨塩量を計測するクリニック向けのサービス「+DIP for DR(プラスディーアイピー フォー ディーアール)」を、富士フイルムメディカル(株)(社長:平井治郎)を通じて4月16日より提供する。

 「+DIP for DR」は、骨粗鬆症などの検査に用いられる骨塩定量測定において、同社のDR方式(*1)・カセッテサイズデジタルX線画像診断装置「FUJIFILM DR CALNEO C(以下CALNEO C:カルネオ シー)」シリーズで撮影した画像を用いて、医用画像診断ワークステーション「C@RNACORE(カルナコア)」上で骨塩量を計測し、その場で結果が得られるクリニック向けのサービス。

 骨粗鬆症は骨量が減り、骨組織の微細構造が崩れることによって骨が脆くなり、骨折しやすくなる疾患で、早期に発見し治療することが重要とされている。骨粗鬆症の検査方法はX線や超音波を利用した骨塩定量測定が一般的で、クリニックで最も普及しているのは、X線撮影によって手の骨塩量を計測するDIP法(*2)。DIP法は撮影した画像データを、フィルムに出力し外部に計測を委託しなければならなかったため、検査結果を得るために手間と時間を要していた。

 同社は、CR方式のデジタルX線画像診断装置「FCR」(*3)で生成した画像から、ダイレクトに骨塩量を計測できるデジタル骨塩定量測定サービス「+DIP」を2011年7月より開始。多くのクリニックから好評を得ており、すでに約1,000施設で利用されている。今回新たに「+DIP for DR」を提供することで、骨塩定量測定サービスの対応を、クリニックへの導入が進んでいるDR方式のデジタルX線画像診断装置にも拡大していく。

 「+DIP for DR」は、医用画像診断ワークステーション「C@RNACORE」上で、医療施設向けクラウドサービス「ASSISTA Portal(アシスタ ポータル)」(*4)の従量課金システムを使用するため、システム導入の初期投資を抑えることができる。

 

*1) Digital Radiographyの略。被写体を通過して照射されるX線エネルギーを電気信号に変換し、X線透過画像として再構成する方式。
*2) Digital Image Processingの略。左手とアルミスロープを同時にX線撮影し、人差し指の第2中手骨の皮質骨における陰影度とアルミスロープの陰影度を比較して骨塩量を算出する測定方法。MD法(Microdensitometry)骨塩定量法の一種。
*3) Fuji Computed Radiographyの略。イメージングプレート(IP)に記録したX線画像情報を読取り、診断目的に合わせて最適なデジタル画像処理を行うことで、高精度の診断画像を生成する、医療用デジタルX線画像診断装置。
*4) 本サービスの利用には、クラウドサービスASSISTA Portalの契約が必要。ASSISTA Portalは、セキュリティを確保した回線で接続された、富士フイルムの医療クラウドサービス。リモートメンテナンスや病診連携、医療ニュース配信など、医療経営や診療業務の効率化に貢献する各種コンテンツを提供している。

 

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富士フイルムメディカル(株)
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