国立がん研究センターと第一三共、包括的研究提携契約を締結

2012.05.23

 独立行政法人国立がん研究センター(理事長:堀田知光、東京都中央区、以下「国立がん研究センター」)と第 一三共株式会社(代表取締役社長:中山 讓治、東京都中央区、以下「第一三共」)は、双方が有する研究能力を活かし、優れた抗がん剤創出を目指した共同研究を推進するための包括的研究提携契約を締結した。

 本契約は、国立がん研究センターの有する高度ながん研究技術および臨床経験と、第一三共の有する高い研究能力と創薬技術力を融合することによって、優れた抗がん剤創出のための研究開発を通じて、がんの制圧と人々の健康増進に寄与することを目的としている。
 本契約で包括的な提携関係を構築することによって、今後の個別共同研究を迅速に進めることが可能となる。国立がん研究センターは、保有する研究成果のうち第一三共の研究・創薬方針に合致するものを第一三共に提示し、両社協議の下(1)創薬標的探索研究 もしくは(2)初期創薬研究を共同で進める。創薬標的探索研究では創薬標的の探索、同定、評価を行い、初期創薬研究ではハイスループットスクリーニングによる創薬候補化合物の取得、または抗体の取得を行う。

 国立がん研究センターは1962年に開設され、日本におけるがん治療および研究をリードする医療機関であり、創薬に繋がる豊富な研究成果を有している。一方、第一三共は、がんを重点疾患領域の一つと位置づけ、経営資源を重点的に配分して、自社研究のみならず様々な提携先との共同研究・開発を精力的に展開している。

 国立がん研究センターと第一三共はこれまでも個別のテーマを通じて共同研究を進めてきた。今回の合意により、さらに緊密な関係が構築され、共同研究がより一層推進されていくことが期待される。4月に合同会議を開催し、国立がん研究センター第一三共との間で意見交換が行われ、本契約の戦略および今後の方向性について議論された。

 両者は、高い研究能力を通じて、患者の方々に一日も早く優れた抗がん剤を提供するという使命を共有。本契約により、両者の協力体制が拡充され、有望な抗がん剤の研究が大きく前進することを確信している。

<お問い合わせ先>
独立行政法人国立がん研究センター
総務部総務課広報室
TEL:03-3542-2511(代表)
URL:http://www.ncc.go.jp/

第一三共株式会社
コーポレートコミュニケーション部
TEL:03-6225-1126
URL:http://www.daiichisankyo.co.jp/