金沢大学附属病院、新ネットワークに日本電気の「プログラマブルフロー」を導入

2012.06.12

~「OpenFlow/SDN」技術を採用し、柔軟性とセキュリティを両立するネットワーク基盤を構築~

 日本電気(東京都港区、代表取締役執行役員社長:遠藤信博氏 以下、NEC)は、金沢大学附属病院(所在地:石川県金沢市、病院長:富田勝郎氏)に、ネットワーク制御技術「OpenFlow/SDN(Software Defined Network)」を活用したネットワークシステムを納入した。
 医療業界において「OpenFlow/SDN」技術を活用したネットワーク基盤の構築は、先進的な例となる。
 新システムは、世界で初めて「OpenFlow」に対応したNEC製プログラマブルフロー・コントローラ「UNIVERGE(ユニバージュ) PF6800」2台、プログラマブルフロー・スイッチ「UNIVERGE PF5240」16台を中核として、同病院の新臨床研究棟内ネットワークシステムを構成している。
NECは、「OpenFlow/SDN」技術の特長を活かし、約1カ月というスピードでシステムを構築した。
同病院ではこれまで、医療技術の急速な進歩に対し、各部門が必要に応じて個別にネットワークを構築・拡張していた。そのため、ネットワーク全体の構成把握が困難であるととともに、新たな医療機器がネットワークに追加されるたびに複雑な設定変更や接続検証などが必要となり、ネットワーク管理の負荷やコストが増大するという課題があった。
 今回のシステムは、GUI上で設定変更も可能となり、ネットワーク全体を可視化し、運用管理の効率化、人為的な設定ミスの防止を図る。また、部門ごとに仮想ネットワークを容易に構築できるため、新たな医療機器を柔軟に追加できる。

●金沢大学附属病院が導入したネットワークシステムの特長
1.ネットワークの統合管理・可視化を実現
 ネットワークの物理構成だけでなく論理構成もGUI上で可視化でき、診療部門や研究部門ごとに構築されていたネットワーク全体を把握できる。これにより、ネットワークの統合管理が可能になり、運用負荷を軽減する。
2.部門ごとのネットワーク仮想化を実現
 診療科や研究室などの部門ごとに仮想化したネットワーク(VTN: Virtual Tenant Network)を構築。拡張・変更も仮想ネットワークを構築する際に使用するGUI上で行うだけで、物理的なネットワーク構成に手を加える必要がないため、迅速な対応が可能。
3.コントローラの集中制御によるリソースプール化の実現
 従来は、部門ごとに構築したネットワークのセキュリティを確保するために、多数のファイアウォールが必要だったが、プログラマブルフローではファイアウォールなどのネットワーク機器を共通プール化できる。これにより、シンプルなネットワーク構成を実現し、機器台数やコストの削減が期待できる。

 尚、NECのプログラマブルフロー・コントローラ(UNIVERGE PF6800)は、「Interop Las Vegas 2012」において、「Best of Interop」のGrand Prize(大賞)を受賞した。「Interop Tokyo 2012」(会場:幕張メッセ、会期:展示会 6月13~15日、コンファレンス 6月12~15日。 http://www.interop.jp/2012/)にも出展の予定。

●お問い合わせ
NEC UNIVERGEインフォメーションセンター
e-mail:univergeinfo@usc.jp.nec.com
(メールを送るときは、@を小文字にして入力してください。)
URL:http://www.nec.co.jp/