ITを利用した新技術の研究開発やコンサルティングを主事業とする(有)TRIART(福岡県飯塚市、代表取締役:今津研太郎)は、このほど阿蘇市国民健康保険阿蘇中央病院(熊本県阿蘇市)と熊本大学医学部附属病院(熊本県熊本市)が遠隔医療コンサルティングに利用するシステムを提供した。同システムは本年4月より本格稼動を開始する。同社では、これまで培ってきたモバイル関連各種要素技術やモバイル関連システムの開発ノウハウを活かし、今後は医療・ヘルスケア分野におけるモバイル利活用の提案を積極的に展開していく。
今回提供した遠隔医療コンサルトシステムは、阿蘇中央病院において専門医(通常、熊本大学医学部附属病院から派遣)が常駐していない時間帯に来院した急患の処置が必要な際に、阿蘇中央病院の医療情報システムと連携し、熊本大学医学部附属病院の担当医師にiPhoneまたはiPadのFaceTime機能を使って直通で連絡を取り、さらに急患の各種生体情報、医療画像等をセキュアに伝送し、治療に関する助言・指示を仰ぐというシステムだ。
同システムは、遠隔にいる専門医に対し助言を仰ぐ際に、通話から各種医療情報の伝送、その閲覧と治療指示に至る一連の動作の操作性を、できる限り簡単に、そして優れたユーザビリティで提供することを最大の目標としてシステム設計を行った。医療の現場では一刻を争うスピーディーな判断と処置が求められており、遠隔医療システムの操作に気をとられることなく、的確な判断と指示を行えることが重要な課題だ。同社ではこれまで操作性に優れた各種モバイルシステムやサービスを多数考案、開発し、そのノウハウを蓄積してきたが、その成果が遠隔医療分野にも活かされるものとなった。また通常の遠隔医療システムは高額な設備投資を必要とするが、同システムではクライアント端末としてiPhone、iPadを用いることで大きな設備投資を講じることなく実現できることが特徴となっている。
また、遠隔での放射線画像(DICOM形式)の閲覧においては、すでにiPhone、iPad向けに多数のビューワが開発されているが、同社ではiPhone、iPad上でより医療用モニタに近いコントラストで放射線画像を閲覧できるよう、独自開発の画像輝度補正エンジンを組み込み、医療用モニタと変わらないコントラストで閲覧できるものとしている。
急速なスマートフォン、スマートタブレット等の普及に伴い、モバイルの社会インフラとしての活用がますます期待されている。とくに医療、教育分野における実践的な利活用が急務とされている。同社では、これまで培ってきたモバイルシステム開発のノウハウを医療および教育分野に有効に活かすシステムを多数開発していく予定だ。
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