フィリップス、医療現場でのX線被ばく線量をリアルタイムに表示可能な小型線量計 「DoseAware(ドーズアウェア)」を発売

2012.10.23
DoseAware(ドーズアウェア)
構成図
 (株)フィリップス エレクトロニクス ジャパン(本社: 東京都港区、代表取締役社長:ダニー・リスバーグ、以下 フィリップス)は、本日10 月23 日より、X線装置を使用する医療現場でのX線被ばく量をリアルタイムに表示し、過去の被ばく履歴も表示可能な個人型線量計「DoseAware」の販売を開始することを発表した。
 この「DoseAware」は、受けたX線量をベースステーションと呼ばれる別ユニットに無線で飛ばすことで、リアルタイムに被ばく量を表示することができる小型線量計だ。現在の被ばく量だけでなく、過去から現在までの累積被ばく量の表示も可能。また、同時発売のソフトウエアを使用することで、被ばく量の管理やレポート作成などもできる。
 従来、X線業務に携わる医療スタッフの被ばく管理にはガラスバッジ*1等が使われてきたが、それらは一定期間ごとに専門業者が回収し被ばく量を測定する仕組みであるため、X線スタッフが受けた被ばく量は一定期間後でないと報告されなかった。
 これに対し、「DoseAware」はリアルタイムに被ばく線量を表示できることから、スタッフの被ばく量管理、統計処理、さらにはスタッフの注意を喚起することで被ばく量の低減にも大きく貢献できる。また、教育目的としての使用も可能だ。

*1ガラスバッジ(蛍光ガラス線量計):放射線の線量を計測する線量計の一種。放射線を受けたガラス素子に紫外線を照射すると蛍光を発する現象を利用する。

 小型線量計「DoseAware」は、現在フィリップスが国内で発売している血管撮影X線装置、モバイルCアーム、一般撮影装置を含め、幅広いX線装置と組み合わせて使用することが可能だ。
 「DoseAware」の希望販売価格は600万円~で(税込、仕様により異なる)、国内初年度の販売目標台数は約30セットを見込んでいる。
 同社代表取締役社長 ダニー・リスバーグは、「被ばくが人々の強い関心を集めている昨今において、今回発売する『DoseAware』は、X線に携わる医療スタッフの被ばく量の低減に貢献できる画期的な製品だ。フィリップスは今後とも、お客様や市場のニーズを捉えた製品を世の中に送り出し、お客様の満足度向上に努めていきたい」と述べた。
 
●「DoseAware」の主な特長
・線量計が受けたX線量をリアルタイムに表示
・過去からの累積X線量を個人別に表示
・検査室などに置かれたベースステーションでも、管理室などのパソコン上でも線量表示が可能。ベースステーションには、最大8 人までのデータを同時表示
・線量計をパソコンに接続することで被ばく履歴を管理。データのグラフ化やレポート出力も可能
・病院の規模に合わせた構成が可能で、1人1個使用することも、毎回リセットして複数
人で使用することも可能
 
●「DoseAware」と組み合わせて使用可能な装置例
・血管撮影X線装置: AlluraClarity シリーズ、Allura Xper FD シリーズ
・モバイルCアーム: BV Endura、BV Pulsera、Veradius
 
 
●お問い合わせ
(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパン
ヘルスケア事業部
TEL:0120-556-494/03-3740-3213
URL:http://www.philips.co.jp