RSNAやChicagoについて、酸いも甘いも知り尽くしているのが“RSNAの達人”。
新津 守先生(埼玉医科大学)に貴重な体験談、覚えておくと便利な知識・情報をご寄稿いただきました。
現地に向かう方はもちろん、今後予定されている方は是非ご一読を!
・今でも忘れられないRSNAの思い出
2002年のRSNA、一足先に帰国するため、木曜昼にオヘア空港で、その日のRSNA daily bulletinを広げてびっくりです。教育展示受賞者に自分の名前があるではないですか。さてそれからが大変です。搭乗30分前だったので会場にいる誰かに連絡のつく手段はと思いをめぐらせて、杏林大学(当時)の高原太郎先生に電話で伝言をしました。更にアクシデントは重なり事務局の手落ちでリボンがついていなかったのです。水曜の発表時に、3題出した演題のうち、これは最も「賞とは程遠い」と自分で思っていたものだったので、リボンの確認をしませんでした。手落ちでリボンがない場合が多々あり(その逆の場合もあり)事務局にクレームが結構あるみたいです。
結局、記念写真もとらず(高原先生にはリボンを借用して写真を撮っていただきました)、手元にリボンも残らず、幻のCertificate of Meritとなってしまいましたが、後日にRSNAから正式通知が来てようやく受賞した気分になったのを覚えています。その後2009年にCum Laudeをいただき、ようやくリボンと記念写真をゲットできました。
・RSNAに参加するメリット
留学していたMayo Clinicの友人と再会するのが、最大の楽しみです。ここ2年、ご無沙汰していますが。
・体験したトラブル
初めてRSNAに参加した1989年、医局からも初めてとのことで、何の情報もなく、先輩と場末の(一応RSNAのリストにはある)ホテルに宿泊。これがトンデモナイもので、会場から一番遠い、スラム街の中。夜の楽しみ方も知らず、ほぼ毎夕食、ホテルのルームサービスという羽目に。かつ、学会バスも滅多に回って来ず、寒風のなか待つこと1時間。今はこのホテルはリストにはありません。
・先生にとって、RSNAとは?
年末の一大行事。これが済まないと年末の気分になれず。
・RSNAに演題登録をする際に気を付けるべき点
研究発表の場合は症例の選定基準と症例数。
教育展示はmodality、または疾患に、とことんfocusした、「オタク」的なトピックス
・おすすめ観光スポット
自分はクラシックファンなので、シカゴ交響楽団が演奏会をやっていれば、必ず行きます(人気があるので早めにチケット予約が必要)。ほか、ミュージカルやオペラなども格安で楽しめます。
冬なのでMLBはやってないが、MBAとNFLはシーズン真っ盛り。ただしNFLは氷点下の屋外でかつチケット入手困難。NBAの会場はシカゴ郊外で帰りの交通手段を考えるべき。
・持参すると便利なグッズ
簡易的な加湿器。室内が極度に乾燥しているのはご存じと思います。バスタブにお湯をはる、濡れタオルをかける、などではさほど湿度は上がらず。ツワモノは床に水をぶちまける、というのもありますが‥。
・おすすめのホテル
Hyatt Regency Chicago。若いころは安ホテルを転々としていましたが、少々高くとも利便性が重要です。