金沢 勉氏
立石敏樹氏
村上 聡氏
牛尾哲敏氏
逢坂和昌氏
城處洋輔氏
行方正紀氏
武田聡司氏
中田正明氏
小川滋久氏
岩崎友也氏
津坂昌利氏
原瀬正敏氏
会の模様
3D PACS研究会は12月9日、キヤノンマーケティングジャパン品川本社(東京都品川区)にて第5回3D PACS研究会を開催した。
会の冒頭、今回の当番世話人である金沢 勉氏(新潟大学医歯学総合病院)が「5回目を迎える本会は、CTコロノグラフィ、災害・停電計画、医療情報管理、クラウドサービスといった具合に多岐にわたる内容となっている。活発な議論を期待したい」と挨拶。
モーニングセミナーでは、立石敏樹氏(国立病院機構仙台医療センター)の座長の元、「CTコロノグラフィについて」と題し、村上 聡氏(エーザイ・ジャパン)が講演した。同氏は、大腸がん検査の代表的な検査方法である便潜血、腸注X線、内視鏡の各種利点と課題を発表した上で、注目の検査方法としてCTコロノグラフィを紹介。感度と特異度が内視鏡の次に高いこと、検査時間が10~15分で済むこと、低侵襲で苦痛が少ないことを述べた上で、「CO2による送気ガスによって、安定して大腸を拡張することができる。2012年4月より、大腸CT撮影加算の診療報酬が600点つくようになった。今後、よりCTコロノグラフィが浸透していくだろう」と解説した。
次に、セクション「CTコロノグラフィにおけるワークステーション活用方法」と題し、牛尾哲敏氏(滋賀医科大学医学部附属病院)、立石敏樹氏(国立病院機構仙台医療センター)座長の元、各講演が行われた。「大腸CT検査前処置(タギング・ノンタギング)」について、逢坂和昌氏(伏見製薬所)が講演。同社の取り組みとして、CTコロノグラフィ用バリウム・検査食の開発販売を紹介した上で、前処置方法について解説した。
城處洋輔氏(済生会川口総合病院)は「CT ColonographyにおけるCADの精度について」を発表。「大腸は複雑な構造としているので、見落としの可能性が出てくる。CADを併用することで、そのリスクを軽減できるはずだ」としつつ、「腸管を十分に拡張させることが重要だ。また、残渣で埋もれた病変は検出不能になるため良好な前処置が必要になる」と注意点を述べた。
「3DPACSによる最適なCTC診断環境の構築」をテーマに行方正紀氏(テラリコン)が講演。各施設での事例や同社3Dワークステーションの諸機能を説明し「今後、CTコロノグラフィ検査が普及してくれば、それぞれの施設に応じた独自のルーチンスタイルが発生してくる。それに伴い、多くの要望や問題点がみえてくるだろう。本研究会にてメーカの垣根を超えた有意義な議論を期待している」とまとめた。
セクション「災害・計画停電」では武田聡司氏(国立病院機構災害医療センター)座長の元、「災害時に必要なネットワークとは」と題し中田正明氏(神戸赤十字病院)が講演。東日本大震災時の石巻赤十字病院での事例を紹介しつつ、「オーダー、ID、画像参照、データのバックアップ、予備PCをはじめとする備蓄については、災害を想定したシステム構築が必要になる。平時から訓練を繰り返しつつ、危機感をもって細部にわたる備えが必要になるだろう」と述べた。
「医用画像表示モニタにおけるLEDバックライトの実力」をテーマに、小川滋久氏(ナナオ)が講演。LEDライトの種類、低消費電力性、長寿命について解説しつつ、「LEDライトは医用画像表示モニタにも浸透しつつある。話題のブルーライトの影響は、LEDとCCFLでほぼ同等となっている。今後は、弊社全ラインアップに採用していきたい」と述べた。
ランチョンセミナーでは、岩崎友也氏(新潟労災病院)座長の元、「造影CT検査サポートアプリ」について、池田龍二氏(熊本大学)が講演。同氏は、iOS向け造影CT検査サポートアプリ「iCECT」に搭載された「eGFRの算出」、「注入条件の算出」、「TDCの比較」、「注入圧曲線の比較」、「PDF出力機能」、「添付文書閲覧機能」を紹介。「本アプリケーションは近日公開予定。臨床現場でのBYODの有効活用につなげてもらいたい」と述べた。
午後のセクションでは、津坂昌利氏(名古屋大学)座長の元、「医療情報システムにおけるガイドラインについて」をテーマに、原瀬正敏氏(豊橋市民病院)が講演。ガイドラインの概念や法的な位置づけについて述べつつ、電子的な医療情報を扱う際の情報保護責任や安全管理について解説した。
シンポジウム・クラウドでは、池田龍二氏、金沢 勉氏の座長の元、「医療情報クラウドサービス『NOBORI』」「ケアストリームが提供するVueクラウドサービス」「クラウド型3D医用画像ソリューション」「クラウド型ワークステーションのメリットと実際」をテーマに各講演が行われた。
最後に、閉会の挨拶を行った津坂昌利氏から、次回の3D PACS研究会の開催日が2013年12月22日であること、当番世話人を牛尾哲敏氏が務めることが発表され、会は終了した。
3D PACSによる最適なCTC診断環境の構築( 演者:行方正紀氏)
造影CT検査サポートアプリ「iCECT」の機能説明(演者:池田龍二氏)
会の冒頭、今回の当番世話人である金沢 勉氏(新潟大学医歯学総合病院)が「5回目を迎える本会は、CTコロノグラフィ、災害・停電計画、医療情報管理、クラウドサービスといった具合に多岐にわたる内容となっている。活発な議論を期待したい」と挨拶。
モーニングセミナーでは、立石敏樹氏(国立病院機構仙台医療センター)の座長の元、「CTコロノグラフィについて」と題し、村上 聡氏(エーザイ・ジャパン)が講演した。同氏は、大腸がん検査の代表的な検査方法である便潜血、腸注X線、内視鏡の各種利点と課題を発表した上で、注目の検査方法としてCTコロノグラフィを紹介。感度と特異度が内視鏡の次に高いこと、検査時間が10~15分で済むこと、低侵襲で苦痛が少ないことを述べた上で、「CO2による送気ガスによって、安定して大腸を拡張することができる。2012年4月より、大腸CT撮影加算の診療報酬が600点つくようになった。今後、よりCTコロノグラフィが浸透していくだろう」と解説した。
次に、セクション「CTコロノグラフィにおけるワークステーション活用方法」と題し、牛尾哲敏氏(滋賀医科大学医学部附属病院)、立石敏樹氏(国立病院機構仙台医療センター)座長の元、各講演が行われた。「大腸CT検査前処置(タギング・ノンタギング)」について、逢坂和昌氏(伏見製薬所)が講演。同社の取り組みとして、CTコロノグラフィ用バリウム・検査食の開発販売を紹介した上で、前処置方法について解説した。
城處洋輔氏(済生会川口総合病院)は「CT ColonographyにおけるCADの精度について」を発表。「大腸は複雑な構造としているので、見落としの可能性が出てくる。CADを併用することで、そのリスクを軽減できるはずだ」としつつ、「腸管を十分に拡張させることが重要だ。また、残渣で埋もれた病変は検出不能になるため良好な前処置が必要になる」と注意点を述べた。
「3DPACSによる最適なCTC診断環境の構築」をテーマに行方正紀氏(テラリコン)が講演。各施設での事例や同社3Dワークステーションの諸機能を説明し「今後、CTコロノグラフィ検査が普及してくれば、それぞれの施設に応じた独自のルーチンスタイルが発生してくる。それに伴い、多くの要望や問題点がみえてくるだろう。本研究会にてメーカの垣根を超えた有意義な議論を期待している」とまとめた。
セクション「災害・計画停電」では武田聡司氏(国立病院機構災害医療センター)座長の元、「災害時に必要なネットワークとは」と題し中田正明氏(神戸赤十字病院)が講演。東日本大震災時の石巻赤十字病院での事例を紹介しつつ、「オーダー、ID、画像参照、データのバックアップ、予備PCをはじめとする備蓄については、災害を想定したシステム構築が必要になる。平時から訓練を繰り返しつつ、危機感をもって細部にわたる備えが必要になるだろう」と述べた。
「医用画像表示モニタにおけるLEDバックライトの実力」をテーマに、小川滋久氏(ナナオ)が講演。LEDライトの種類、低消費電力性、長寿命について解説しつつ、「LEDライトは医用画像表示モニタにも浸透しつつある。話題のブルーライトの影響は、LEDとCCFLでほぼ同等となっている。今後は、弊社全ラインアップに採用していきたい」と述べた。
ランチョンセミナーでは、岩崎友也氏(新潟労災病院)座長の元、「造影CT検査サポートアプリ」について、池田龍二氏(熊本大学)が講演。同氏は、iOS向け造影CT検査サポートアプリ「iCECT」に搭載された「eGFRの算出」、「注入条件の算出」、「TDCの比較」、「注入圧曲線の比較」、「PDF出力機能」、「添付文書閲覧機能」を紹介。「本アプリケーションは近日公開予定。臨床現場でのBYODの有効活用につなげてもらいたい」と述べた。
午後のセクションでは、津坂昌利氏(名古屋大学)座長の元、「医療情報システムにおけるガイドラインについて」をテーマに、原瀬正敏氏(豊橋市民病院)が講演。ガイドラインの概念や法的な位置づけについて述べつつ、電子的な医療情報を扱う際の情報保護責任や安全管理について解説した。
シンポジウム・クラウドでは、池田龍二氏、金沢 勉氏の座長の元、「医療情報クラウドサービス『NOBORI』」「ケアストリームが提供するVueクラウドサービス」「クラウド型3D医用画像ソリューション」「クラウド型ワークステーションのメリットと実際」をテーマに各講演が行われた。
最後に、閉会の挨拶を行った津坂昌利氏から、次回の3D PACS研究会の開催日が2013年12月22日であること、当番世話人を牛尾哲敏氏が務めることが発表され、会は終了した。
3D PACSによる最適なCTC診断環境の構築( 演者:行方正紀氏)
造影CT検査サポートアプリ「iCECT」の機能説明(演者:池田龍二氏)