海外拠点の遠隔読影
ロチェスター大学
北之園高志
日米において放射線科と活動して得た経験を元に、海外に拠点を置いた遠隔読影を独立開業する決心をす
るに至った。
日本の放射線科医の現状は米国に比べ待遇、研修後の選択枝の幅広さ等において後れを取っている。画像
診断において、放射線科が全体として網羅する範囲が狭いことが一因と考える。一方、現在以上に業務を広げ
るには放射線科医の絶対数が少なく、希望者を増やす必要がある。そのためには遠隔診断を利用し生活の多様
性をもたらすことが有効である。海外リゾート地における遠隔画像診断がそのような多様性の一環となれば放
射線科医の魅力は増すであろう。また、時差を利用することで現在我が国では皆無に近い夜間救急現場におけ
る画像診断専門医によるリアルタイムコンサルテーションを実現できる可能性がある。
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