GEヘルスケア・ジャパンと大阪大学
難治性疾患克服に向けて教育分野で新たな産学連携を実践 「生体統御ネットワーク医学教育プログラム」
l 海外インターンシップをGEヘルスケア社のスウェーデン 研究開発センターで実施
l 「ビジネス開発」という視点を持った俯瞰力と独創力を備えた新しい医療リーダーを育成
l 「学ぶ」「つながる」「創る」「拡げる」をキーワードとしたネットワークづくりを強化
医療課題の解決に取り組むヘルスケアカンパニー、GEヘルスケア・ジャパン(株)(東京都日野市、代表取締役社長:川上潤)は、文部科学省「博士課程教育リーディングプログラム」の1つである大阪大学「生体統御ネットワーク医学教育プログラム」(http://www.stn.osaka-u.ac.jp/)に本年4月から参画し、当該プログラムを受講する大学院生の海外インターンシップをスウェーデンの研究開発センターで受け入れると発表した。企業と大学の産学連携はこれまでも研究分野を中心に活発に行われてきたが、両者はこの度、難治性疾患克服のためのプロフェッショナル育成を図る一環として、同社がスウェーデンに置く最先端のライフサイエンス(生命科学)領域の研究開発センターに学生の国際インターンを派遣し、教育分野の産学連携を展開すると発表した。
大阪大学で実施している「生体統御ネットワーク医学教育プログラム」は、難治性疾患の克服の実現に向けて、免疫・神経・再生など高度に専門化した分野をまたいで生体システムを統合的に理解し、生命現象を俯瞰的に捉えることのできる国際性豊かな生体統御ネットワーク研究者を養成することを目指した5年一貫の大学院教育プログラム(6年制学部出身者は4年制)である。生命科学に関する先進的研究成果を上げている研究者を、大阪大学の6研究科(医学系研究科・薬学研究科・工学研究科・生命機能研究科・理学研究科・歯学研究科)と6企業から結集し、分野横断型の講義や英語での講義、海外インターンシップなどのコースワークを展開している(カリキュラムの詳細はhttp://www.stn.osaka-u.ac.jp/program/curriculum.htmlを参照)。本日(4月2日)現在、22名の学生が、47名の学内プログラム担当教員および9名の学外プログラム担当者のもとで、同プログラムを受講している。
同社は現在、「地域、時間、分野の壁を超え、人と技術の成長を加速する」ことを目的に、ライフサイエンス研究者の成長と技術発展を支援する総合ソリューション「Life Sciences Academy」の展開を進めており、この方針と本プログラムの目的が合致していることから今回の参画を決定した。今後、Life Sciences Academyの教育戦略のもとに大阪大学とプログラム協働を進める。
その1つとして本年度より、同プログラムの2年次海外インターンシップ先として、スウェーデンのウプサラに構えるライフサイエンス分野の研究開発センターにてプログラム受講生を受け入れる。スウェーデンは、同社が世界に有するライフサイエンス分野の主要拠点の1つで、在籍スタッフ数は約750名。スウェーデンの中でも研究開発センターのあるウプサラは、北欧最古の大学(ウプサラ大学)を擁する科学研究の盛んな都市である。ウプサラ大学は、ノーベル化学賞を受賞したSvedberg(スヴェドベリ)教授、Tiselius(ティセリウス)教授をはじめ、優れた科学者を数多く輩出している。またGEヘルスケア ライフサイエンスの源流の1つであるLKB-Produkter社は、ウプサラ大学で開発された先進的な研究機器を製品化することを使命として設立された。このような科学研究で歴史のある開発拠点で実際のビジネス開発の現場を体験することは、プログラム受講生にとって有意義な時間となり、視野を広げる上で貴重な経験になると考えている。
同時に、同社のライフサイエンス統括本部 サイエンティフィックサポート営業部の梶原大介が同プログラムの学外プログラム担当者に就任し、ライフサイエンス研究・医薬品開発分野における新しいビジネスリーダーの育成を担当する。
大阪大学と同社はともに本プログラムを通じて、ビジネス開発という視点を持った俯瞰力と独創力を備えた新しいリーダーの育成やLife Sciences Academyによるネットワークづくりなどに取り組み、ライフサイエンス研究分野の発展に貢献することを目指している。
*1博士課程教育リーディングプログラムは、優秀な学生を広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーへと導くための文部科学省による学位プログラムである。事業期間は最大7年間で、「オールラウンド型(オールラウンドリーダー養成)」「複合領域型(複合領域リーダー養成)」「オンリーワン型(オンリーワンリーダー養成)」の3つの類型で公募が行われ、平成23年度については、全国の採択21件のうち、大阪大学からはオールラウンド型の「超域イノベーション博士課程プログラム」および複合領域型(生命健康)の「生体統御ネットワーク医学教育プログラム」の2件のプログラムが採択された。
*2Life Sciences Academyは、GEヘルスケア・ジャパン株式会社が運営する、ライフサイエンス研究者の成長と技術発展を支援する総合ソリューション。実験技法の基礎知識・実践的な実験手技の習得をはじめとした一人一人のスキルアップから、意見交換・交流の場を通じた研究者同士のネットワークづくりまで、「学ぶ」「つながる」「創る」「拡げる」をキーワードに、地域、時間、分野の壁を超え、人と技術の成長を加速することを目的に2013年本格開講。生命科学の解明や医薬品の開発・研究スピードを加速することで、ライフサイエンス業界の発展に一段と貢献することを目指している。
詳しくはこちらを参照。
http://www.gelifesciences.co.jp/hot_news/science_program/lisa.html
※ Life Sciences Academyは、GEヘルスケア・ジャパン株式会社の登録商標である。
大阪大学は1931年、医学部と理学部の2学部からなる第6番目の帝国大学として大阪中之島の地に創設された。2007年には、大阪外国語大学(1921年設立)と統合し、現在は、11の学部、16の研究科、5つの附置研究所を擁する我が国屈指の研究型総合大学となる。大阪大学は、「物事の本質を究める学問と教育が大学の使命であり、この使命を果たすことで大学は社会に貢献していく」という理念のもと、「地域に生き世界に伸びる」をモットーに、学問と教育の世界的拠点として、高い倫理観を保持した優秀なグローバル人材を育成している。2012年5月1日現在、吹田、豊中、箕面の各キャンパスに学部生15,541名、大学院生8,017名が在籍。教職員数は5,988名。ホームページアドレスはwww.osaka-u.ac.jp。
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケアの中核拠点の1つとして、先端的な医療技術ならびに医療・研究機関向けの各種サービスを提供している。医療用画像診断からライフサイエンス(生命科学)まで幅広い分野にわたる専門性を駆使しながら、GEの世界戦略「ヘルシーマジネーション」で掲げる「医療コストの削減」「医療アクセスの拡大」「医療の質の向上」の実現に向けて、国内外の医療・研究施設を中心に革新的な製品やサービスを届けている。主要取扱製品は、CT(コンピューター断層撮影装置)、MRI(磁気共鳴断層撮影装置)、超音波診断装置、医療用画像ネットワーク、メディカル・ダイアグノスティクス(体内診断薬)、生体情報モニタ、液体クロマトグラフィー装置、細胞解析装置。2013年1月1日現在の社員数は2,130名、国内の事業所数は55カ所。
ホームページアドレスはwww.gehealthcare.co.jp(ライフサイエンス統括本部:www.gelifesciences.co.jp)。
お問い合わせ先
大阪大学
未来戦略機構第二部門
西部真理子
Tel:06-6879-2630
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コミュニケーション本部
ブランチャード美津子・松井亜起
Tel: 0120-202-021