セント・ジュード・メディカル(株)(本社:東京都港区、代表取締役社長:ウィリアム・フィリップス)は、AccentMRI TMペースメーカシステムの上市を発表した。この新たなペースメーカシステムはアクセントMRIペースメーカと、Tendril MRI TM(テンドリル)リード、およびSJM MRI Activator TM (アクティベータ)から成っており、厚生労働省から6月に承認された。高解像度の全身MRI(磁気共鳴システム)*に特定の条件下で対応しており、患者の現在および将来の医療ニーズに応えることが可能になった。
本システムはMRIアクティベータ装置が特長。手のひらサイズのMRIアクティベータ装置にあるボタンを押すと、MRI検査の間に使用する特定のデバイスパラメータに切り換えることができる。担当医がこれらのパラメータを事前に選択し、アクセントMRIペースメーカに保存すると、MRI終了後、MRI Activatorは元のパラメータにプログラムを戻すことができる。テンドリルMRIリードは、既に臨床実績があるテンドリルリードのプラットフォームを基盤としており、独自のデザインにより安全な条件付きMRI検査が可能。高操作性を持つテンドリルの小径リードは、植込みがより容易になっている。
さらに、本リードは、Optim(オプティム)TMと呼ばれる絶縁体で、心臓リード用に開発された初の“シリコーンポリウレタン共重合体(コポリマー)素材”を特長としている。オプティム絶縁体は長期の信頼性を考慮したデザインである一方、植込みを容易にする柔軟性と操作性にも優れたものとなっている。
アクセントMRIペースメーカは、臨床的に実績のあるセント・ジュード・メディカルの「心房不整脈モニタリングアルゴリズム」も搭載しており、脳卒中のリスクを検出する。 ASSERT(ASymptomatic AF and Stroke Evaluation in Pacemaker Patients and the AF Reduction Atrial Pacing Trial:ペースメーカ患者における無症候性AFと脳卒中の評価およびAF減少のための心房ペーシング試験)は、不整脈を検出するペースメーカの診断機能により、心房細動(AF)歴のない高齢の高血圧患者の脳卒中リスク増加を予測できるかどうかを検討するために計画された試験だが、本試験結果によれば、心房頻拍(AT)またはAF歴はないが、ペースメーカが不整脈を検出した患者は、未検出の患者に比べると脳卒中リスクが約2.5倍高いことが分かった。
*高解像度の全身MRI(磁気共鳴システム)…区域制限のないフルボディーMRI1.5テスラスキャンであり、SAR(比吸収率)最大4W/kgにして優れた画質が得られる高出力全身撮像。
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