小児心臓CT検査の最適化に向けて

2013.09.24

舛田隆則(広島大学大学院医歯薬保健学研究科)ほか

 心臓CT検査は、CT装置の多列化並びに回転速度の高速化により広範囲かつ短時間で行えるようになった。
近年心臓CT検査は、冠動脈の描出のみならず機能評価や心筋灌流評価も可能となり非侵襲的心臓画像診断法
として、広く臨床の現場で使用されている。小児心臓領域においても心臓CT検査は普及しつつあり、冠動脈の
描出が可能であるという報告も多くみられる。しかし成人と比べ放射線感受性の高い小児においては、成人
と同じ撮影条件でCT検査を行った場合、3〜5倍の被ばく線量を受けたことになり過剰被ばくが懸念される5)。
残存寿命の長い小児において被ばく線量を最小限にする必要があるため、撮影条件の設定は慎重に行わなけれ
ばならない。本稿では、当院の64列MDCT装置(Light speed VCT)を使用した、先天性心疾患を有する小児
に対する撮影プロトコル条件について述べる。

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