島津製作所、クオリティセンターが本社三条工場内に完成

2013.12.09

(株)島津製作所が、2013年2月から京都市中京区西ノ京桑原町1の本社三条工場内に建設を進めていた新施設「クオリティセンター」の建屋が本日、竣工した。
 
クオリティセンターは、同社が開発・製造する製品の品質向上のための拠点として、製品開発や不具合解析に必要な各種の評価・解析設備や機能を各建屋から集約し、規格・規制対応と開発・品質保証対応を行う施設だ。
 
今後特に強化が予定されるEMC(Electro Magnetic Compatibility:電磁両立性*)規制への対応を図るため、従来は外部施設を利用していたEMC 試験が社内で行えるよう、10m法大型電波暗室および、開発用小型電波暗室2 室を設置しているのが特長だ。製品開発の初期段階から電磁波の影響を「及ぼさない」「受けない」高品質な製品づくりに役立てられるとともに、開発スピードの促進にもつながる。また、大型機器に対する温湿度試験が可能な大型恒温恒湿槽をはじめ、材料解析や精密計測、シミュレーション検証、信頼性評価のためのさまざまな設備も設置し、製品の信頼性・安全性の一層の向上を図る。
 
完成したクオリティセンターは、鉄骨3階建て、延床面積5,500㎡。三条工場内に既設の医用機器工場やターボ分子ポンプ工場と同様に、金属断熱サンドイッチパネルの採用、LED 照明の設置などにより、省エネ・地球環境に配慮している(総投資額約17億円)。今後、各建屋からの設備の移設やEMC 試験所認定などを経て、2014年夏頃に全面稼動を開始する予定だ。
 
クオリティセンターの新設により、今まで以上に不具合の削減と原因究明のスピード短縮化を図り、全世界のお客様に支持される高品質な製品、サービスを効率よく提供するよう取り組んでいく。
 
 
* 電磁両立性とは、電気・電子機器から発出する電磁ノイズが周辺の機器に影響を及ぼさず、かつ周辺からのノイ
ズを受けて誤作動を起こさない耐性を有すること。
 

クオリティセンター

 
 
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