ペースメーカは、徐脈治療のためにデザインされている。徐脈とは心拍が遅くなる(通常1分間に60拍未満)ことにより、体に十分な酸素が供給されなくなってしまう病態である。その中で、身体活動に対して心臓が心拍数を適切に調節できなくなる変時性不全という病態がある。これにより歩行や階段を上るといった日常動作中に疲れや息切れを感じることがある。そのような不整脈患者さんに、MRI検査にも対応するより質の高いペーシング治療が可能なシステムが待たれていた。
ペースメーカ インジェニオは、ペースメーカとしての先進的な機能である、変時性不全等の心拍数の上がりにくい疾患に対して、生理的な心拍数を提供するためにデザインされたライトレート ペーシングテクノロジー、そして不必要な心室ペーシングを低減させるリズミック機能を搭載している現行の最上位モデルである。また、ファインラインⅡは、国内で10年以上、そして世界的にも100万本以上の販売実績と高い信頼性をもつ最新のリードである。
「インジェニオ MRI」は、ImageReadyTMシステムとしてファインラインⅡとの組み合わせで、条件付MRI対応ペーシングシステムとして使用する事が可能になった。このことによりペースメーカ植込み患者さんのMRI検査時の安全性を実現し、患者さんにより良い妥協のないペーシング治療を提供することができるようになった。
日本の人口100 万人当たりにおける医療機関のMRI 保有台数は世界第一位と、米国やその他の先進諸国よりも圧倒的に普及率が高く、多くの施設に導入されているため、MRI 検査を受診しやすい環境にある。この検査は疾患の状態をより詳細に評価するため人体の軟部組織を画像化し、形態診断のみならず超音波診断装置やCT検査では得られない機能診断が可能となり疾患の早期発見、診断ならびに治療戦略のための重要な手段として広く活用されている。しかしながら、これまでペースメーカが植込まれた患者さんは、機器への影響が心配されるため、原則禁忌とされてきた。
「MRI検査が必要な不整脈の患者さんにとって最新のペースメーカならびにリードが条件付MRI対応となっていることは非常に重要です。このような最新の製品を日本の医師ならびに患者さんに提供できることを大変にうれしく思います。」と、同社の内木祐介氏(同社代表取締役社長)は述べている。
医療機器承認番号:22500BZX00515000
販売名:インジェニオ MRI 償還価格: ¥1,050,000 (DR)
販売名:インジェニオ MRI 償還価格: ¥ 781,000 (SR)
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