山口明夫氏
金原出版(株)は「患者さんのための大腸癌治療ガイドライン2014」の発行を記念し、2014年8月11日、共同PR研修室(東京都中央区)にて「大腸癌の最新治療とガイドラインの重要性に関するセミナー」を開催した。講演者は山口明夫先生(福井大学医学部第一外科教授)。食生活の欧米化や運動不足など現代ならではの理由で増加傾向にあり、今や治療に注力しなけれなならない大腸癌に対応し、治療方法は年々変化している。大腸癌治療ガイドラインも2014年に改訂され、前回ガイドライン改訂の2009年時より変化が大きいポイントについて山口氏が解説を行った。
まず早期の粘膜内癌(ステージ0 Tis癌/ステージI T1癌)での治療範囲の拡大。これまで適応されてきた内視鏡的粘膜切除術は約2cmまでの切除に留まっていたが、現在では内視鏡的粘膜下層剥離術を適応することで約4cmまでの切除が可能となった。
次に腹腔鏡下手術の適応件数の拡大。こちらも早期の大腸癌が対象で、患者への負担軽減や腹腔内の癒着も少ないことから、現在では全大腸癌手術の約40%となっている。なおガイドラインではステージ0/1が良い適応、ステージⅡ/Ⅲは習熟度を考慮して適応を決定すべきとなっている。
そして抗癌剤の選択肢が増えたことによる化学療法の変化(ステージⅢ/Ⅳ)。現在使用されるようになってきた分子標的治療薬は、癌細胞の拡大を抑えたり転移したりする際に必要な分子の働きを抑えてことを目的としたもの。従来の抗癌剤による化学療法や手術との併用により平均生存期間の向上が確認されている。
一方、分子標的治療薬の高い薬価や腹腔鏡下手術の器械導入のコストなど、あらゆる患者/全ての医療施設に適応するのは難しいという課題はあり「早期発見での治療が重要」と締めくくった。
まず早期の粘膜内癌(ステージ0 Tis癌/ステージI T1癌)での治療範囲の拡大。これまで適応されてきた内視鏡的粘膜切除術は約2cmまでの切除に留まっていたが、現在では内視鏡的粘膜下層剥離術を適応することで約4cmまでの切除が可能となった。
次に腹腔鏡下手術の適応件数の拡大。こちらも早期の大腸癌が対象で、患者への負担軽減や腹腔内の癒着も少ないことから、現在では全大腸癌手術の約40%となっている。なおガイドラインではステージ0/1が良い適応、ステージⅡ/Ⅲは習熟度を考慮して適応を決定すべきとなっている。
そして抗癌剤の選択肢が増えたことによる化学療法の変化(ステージⅢ/Ⅳ)。現在使用されるようになってきた分子標的治療薬は、癌細胞の拡大を抑えたり転移したりする際に必要な分子の働きを抑えてことを目的としたもの。従来の抗癌剤による化学療法や手術との併用により平均生存期間の向上が確認されている。
一方、分子標的治療薬の高い薬価や腹腔鏡下手術の器械導入のコストなど、あらゆる患者/全ての医療施設に適応するのは難しいという課題はあり「早期発見での治療が重要」と締めくくった。