医師、技師中心の遠隔画像診断会社
遠隔画像診断では、CTやMRI、検診画像としての胸部X-p、胃透視画像、マンモグラフィなどを取り扱う。同氏が起業した動機としては、放射線科医や診療放射線技師が中心となって事業をしたい、また遠隔での読影が難しいと言われるマンモグラフィに対応できる会社を作りたい、という思いがあったという。特にマンモグラフィは、他の遠隔画像診断会社ではシステムやモニタなどの整備が困難であることから、あまり重点を置いていないことが多いため、特に力を入れて取り組んでいる。元々、遠隔会社ではCTやMRI画像の読影が主流であった。その理由としては、ネットワーク環境が貧弱であったことが挙げられる。画像サイズが大きいマンモグラフィはクラウドを利用することも難しく、またレポート作成の際も、二重読影をするには非常に手間がかかった。遠隔画像診断会社としてマンモグラフィに対応できれば、他の画像にも対応できるであろう、という考えから、同社はマンモグラフィに対応できる「自分たちが欲しい」システムを一から構築した。
遠隔画像診断を支える医知悟のシステム
医知悟LLCは、遠隔画像読影のインフラを提供する合同会社であり、加納氏がCEOを務める。同社が開発したiCOMBOX(遠隔画像診断ツールをバンドルしたセットトップボックス)とiCOMSERVER(センターサーバー)は、マンモグラフィなどの画像診断も可能とし、セントメディカルでは主としてこの製品を取り入れている(図1)。
医知悟の製品を取り入れたシステムの利点は、読影医がそれぞれの進捗状況を確認しながら二重読影をできることである。画面には未読影、第一読影中、第二読影待ち、二重読影完了などが一目で分かるように表示されており、読影医は、それぞれ状況を確認しながら、読影を進めていく(図2)。
図2 医知悟の画像管理画面
セントメディカル・アソシエイツLLC
http://www.cma-llc.co.jp/
日本HPワークステーション医療情報ページ
http://www.hp.com/jp/ws_medical