セント・ジュード・メディカル(株)は、Tendril™ STS、およびIsoFlex™ Optim™ ペースメーカリードがCEマークを取得したことを発表した。今回のCEマーク取得により、条件付きMRI対応ペースメーカを植え込んだ既存および将来の患者が一定条件のもと、MRI検査を受けることが可能になる。このリードは、MRI検査において患者への付加価値を提供できる既存の高度なプラットフォームAccent MRI™ ペースメーカと合わせて用いることができる。
同社のグループバイスプレジデントであるエリック・フェイン氏は、「当社は、世界中の医師や患者様にMRI対応のペースメーカを提供することに取り組んでいます。多くの患者様が、新たな健康上の不安を感じている際に、MRI検査を受けることで恩恵を得ることができると思います。私たちは、MRIという重要な診断機器に対応できる現在と未来の不整脈治療テクノロジーに専念しています」と述べている。
毎年世界中で約100万台のペースメーカが植え込まれている※1。Tendril STSとIsoFlex Optimリードは、Tendril およびIsoFlexリードプラットフォームをベースに設計されており、当社独自のOptim絶縁被覆素材をリード本体に使用している。Optim絶縁被覆素材は、生物学的に安定しており、耐久性ある高機能シリコーンゴムの柔らかさやと共に、ポリウレタンが有する引き裂き抵抗力、対摩耗性も兼ね備えている。
これらの特性により、植込み手術中におけるリードの耐久性はさらに強化され、かつ柔軟性も一層向上するため、操作もしやすくなっている。今回のCEマーク取得は、Tendril STSとIsoFlex Optimリードに対する安全性を高め、本来的にMRI検査の環境に対応するよう開発されたものである。前向きアクティブレジストリにおいて、Tendril STSとIsoFlex Optimリードによる生存率は99%以上※2を示した。
さらに同社は、患者が安心してMRI検査を受けられるための多くの既存デバイスで、新たにMRI対応の承認が得られるよう努力していくと発表。欧州、日本やオーストラリア、米国など世界の主要マーケットにおいて、MRI検査に制限条件が付されている既存製品に対して、試験データを提出する予定。それら既存製品には、Fortify™ Assura植込み式ICD、Ellipse™ ICD、Quadra Assura™ CRT-D、Durata™ およびOptisure™ 除細動リードがある。
リードとは、ペースメーカを植え込む際、システムの一部として血管内に留置される細い絶縁ワイヤのことである。一方の先端は心臓内壁に留め付けられ、もう一方の先端はペースメーカにつなげられている。リードは、ペースメーカから発せられる電気刺激を心臓に送り込み、またペースメーカから心臓に情報を伝える役割を果たす。
※1.The 11th World Survey of Cardiac Pacing and Implantable Cardioverter-Defibrillators: Calendar Year 2009–A World Society of Arrhythmia’s Project
※2.St. Jude Medical Product Performance Report; 2013 Edition, Implantable Electronic System Division, Dec. 2013.
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