堀川雅弘先生(Dotter Interventional Institute/クオリティラドIVR)より現地レポートを頂きました!
【RSNA2014 On-Site Report!】
骨軟部IVRが熱い!
Dotter Interventional Institute/クオリティラドIVR
堀川雅弘
先日注目演題で紹介した骨転移に対するHIFUの演題の含まれる骨軟部interventionのsessionは、密かな盛り上がりを見せていた。骨盤の転移性骨腫瘍に対するHIFUはかなり魅力的だ。転移性骨腫瘍に対するRFAはその熱による疼痛の問題があり、凍結療法では疼痛の問題が解消される代わりにシステムが太く二次性の骨折の危険性がある事に加え、骨の場合はice ballが必ずしも思い通りの広がりを見せないという限界がある。その中で、HIFUはnon-invasiveなprocedureであるだけでなく、時に近傍の骨を刺激し骨増生を促す効果もあるらしい。繰り返し治療が可能な事も併せ、比較的浅部に存在する有痛性骨腫瘍の治療及び病的骨折の治療には非常に適しているのかもしれない。ただ一点、照射経路の骨皮質がしっかりと保たれている場合に深部組織への伝道が不十分になる可能性が示されており、これが次なる課題となろう。
又、このsessionの中で全く注目もしていなかったpudendal neuralgia (内陰部神経痛)に対するCTガイド下interventionについての発表があり、非常に緻密な解剖と豊富な症例に圧倒された。尤も、何より圧倒されたのは黄色の背景に黒と紫のフォントというそのファンシーなスライドと、木こり風の発表者の風貌だったのだけれど、色々な意味で世界は広い。日本でも関節炎の血管内治療が注目を浴びつつあるが、骨軟部のinterventionは今後間違いなくhot topicになって来ると確信した。椎体形成術をやっている施設を除き、整形外科は放射線科医には比較的なじみの少ない科かもしれないが、今から是非とも懇意にしておきたいものである。
一番の衝撃はやっぱりこのスライドの色使い。おフランス!
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http://greenwalrus5.sakura.ne.jp/wp/rsna2014/41362/