3.0Teslaによる新生児の頭部MRI検査
東海大学医学部付属病院
中村智哉
当院では2013年7月より新生児の頭部MRI検査を全例3.0Teslaで施行している。一般的に新生児のMRI検査
は鎮静下に行われるため、騒音の大きな3.0Tesla装置はほとんど使用されない。しかし、3.0Teslaでは高い
SNRや磁化率効果など、新生児においても得られる恩恵は大きい。そこで、今回は3.0Teslaによる当院での新生
児撮像の工夫について紹介する。
【ポイント】
・新生児用の真空固定具やヘッドホン等の対策を行うことで、騒音の大きな3.0Teslaにおいても十分に検査が可能となる。
・3.0Teslaにおける高いSNRや磁化率効果によって、1.5Teslaでは得られなかった情報を容易に得ることができる。
・対象の小さな新生児では特に頭蓋底で静磁場均一性の影響を強く受けるため、使用するコイルや装置のオフセットについて考慮する必要がある。
・3.0Teslaでは対象の小さな新生児においてもB1不均一の影響を考慮する必要がある。