セント・ジュード・メディカル、FlexAbilityアブレーションカテーテルで薬事承認取得、日本で上市

2015.02.03

次世代のアブレーションカテーテルが承認されたことにより、同社のアブレーションテクノロジーポートフォリオがさらに強化される。

セント・ジュード・メディカル株式会社は、不整脈専門医が不整脈の治療に使用する新たなアブレーション技術である、FlexAbilityアブレーションカテーテルを日本で上市した。FlexAbilityアブレーションカテーテルは、オピニオンリーダーである世界中の医師らからのフィードバックをもとに設計され、独自のイリゲーション型フレキシブルチップを、最新式のハンドルやカテーテルデザインと組み合わせている。この次世代のフレキシブルなカテーテルチップ技術は、アブレーション治療に伴う合併症を抑制することを目的に設計された。フレキシブルに曲がり、心臓の解剖学的構造に適合する特性が、患者の心臓壁にかかる圧力を削減すると同時に、従来以上に安定したアブレーション治療を実現する。

「FlexAbilityアブレーションカテーテルが目指したのは、最新式のイリゲーション型アブレーションを用いたソリューションをEP市場に提供することでした。開発期間全体を通して、不整脈分野のオピニオンリーダーと共同で一から設計し直したハンドルとシャフトは、独自のフレキシブルチップとともに、不整脈分野をリードするアブレーション技術になるものと自負しています。この技術は、多様な患者様の人体構造において不整脈専門医が必要となる幅広いニーズに対応できるでしょう」と、セント・ジュード・メディカルのグループプレジデント エリックS.フェインM.D.(医学博士)は述べている。

FlexAbilityアブレーションカテーテルは、血液を体中に効率良く送り出す心臓の機能を低下させる不整脈の治療に使用される。最も一般的な不整脈である心房細動(AF)の患者数は、世界中に4610万人と推定されている(※1)。

FlexAbilityアブレーションカテーテルは画期的なハンドルとシャフトを特徴としており、そのために操作性が向上し、不整脈専門医は患者の解剖学的構造の複雑な部位にまで到達することができる。この技術は、アブレーション治療に伴って生じるリスクファクターを減らす目的で、チップ全体に最適なイリゲーションフローを提供するように設計されている。

「FlexAbilityアブレーションカテーテルは、独自のカテーテルチップと優れた操作性により、EPラボに技術的かつ機能的な進歩をもたらしました。このカテーテルチップのおかげで、効果的に病変部位を焼灼し、それに伴って生じ得るリスクを減らすことができます。そうした点から、この製品は、不整脈治療を向上させようとしている不整脈専門医が自信を持って治療を行うための重要な選択肢になります」と、同製品を用いて治療を行ったポルトガルのアンドレア・ナターレ医師は述べている。

FlexAbilityアブレーションカテーテルから取得されるデータは、心臓のマッピングおよびナビゲーションシステムである、セント・ジュード・メディカルのエンサイトシステムVelocityに表示される。FlexAbilityアブレーションカテーテルが心腔内に挿入されると、エンサイトシステムが心臓から発する電気的情報を記録し、それを心臓の3次元解剖モデル内に表示する。この極めて細密な解剖モデル、あるいはマッピングを使用することにより、医師は不整脈を診断し、その治療を進めることできる。

FlexAbilityアブレーションカテーテルの承認取得により、セント・ジュード・メディカルで成長の著しいアブレーションテクノロジーにおけるポートフォリオがさらに強化される。

※1 Chugh SS. Havmoeller R, Narayanan K, et al.; Worldwide Epidemiology of Atrial Fibrillation: A Global Burden of Disease 2010 Study. Circulation. 2014 Feb 25;129(8):837-47.

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