アルティマ、研究用途向けに RAW データでの解析可能な Cephasonics 社製超音波フロントエンドシステム「cQuest Griffin™」を出荷開始

2015.03.01

㈱アルティマは、Cephasonics, Inc.の新製品、多チャンネル超音波システム「cQuest(シークエスト) Griffin(グリフィン)」ファミリの出荷を開始した。
 
一般で販売されている超音波診断装置や非破壊検査装置は、診断/検査用途としてつくられているため、ビームフォーミングされた後、ノイズなどが除去された画像処理後のデータを出力している。しかし、研究用途としてはビームフォーミングされる前の RAW データ等を元にした解析並びにデータ処理が不可欠とされる。そのため、多くの研究者は RAW データに直接アクセスできるシステムを独自で開発しなければならず、時間やコストがかかることが課題だった。
 
セファソニックス社はそのような需要に応え、RAW データでの処理が可能な多チャンネル超音波フロントエンドシステム「cQuest Griffin™」を開発。256チャンネルまたは512チャンネルで、高画質かつ小型化を実現。同製品を国内唯一の販売代理店であるアルティマが出荷開始した。これにより、研究者は自前でシステムを開発することなく、手軽に RAW データに直接アクセスすることができ、研究期間の大幅な短縮、研究費の削減につながる。
 
「cQuest Griffin™」は、ベースとなる64チャンネルシステムを複数台重ね合わせて多チャンネルを構成する方法で実現。これらのシステムは PCIe にて450MB/s以上のバンド幅を維持し、ピーク時には64チャンネル毎に500MB/sを実現する。また様々なレベルでのデータアクセス機能、チャンネルキャプチャーデータ(RAW データ)、ビームフォーミングRF データ)、IQ ダウンコーバートデータ(アナログ・デジタル変換)等が搭載されている。これらの機能により、ビームフォーミングをソフトウェアでしか処理できない方式に比べて、飛躍的に高速データ処理が可能となっている。
 
さらにユーザは、自身のアルゴリズムをC++、 C#、 Java、または MATLAB インタフェースを通じて直接書き込むことができる。今回出荷開始した製品は、「256チャンネルGriffin」と「512 チャンネルGriffin」の2つのモデル。
アルティマは、今後主に「cQuest Griffin™」を RAW データでの解析が不可欠な研究所や、検査機関への販売を見込む。
 

超音波フロントエンドシステム「cQuest Griffin™」

 
■製品仕様
•サイズ:29.4cm(W) x 14.3cm(D) x 47.2cm(H) <256 チャンネルGriffin>
•サイズ:29.4cm(W) x 28.5cm(D) x 47.2cm(H) <512 チャンネルGriffin>
•256ch/512ch 超音波システム
•「cQuest Ultrasound API™ ソフトウェア」搭載
•Cephasonics 受信 AFE モジュールおよび AutoFocus™ 受信ビームフォーマー
•送信ビームフォーマーで3レベル& 5レベルパルシング(最大200Vpp )
•40Msps、12bit 受信アナログ・フロントエンド
•カラー各モードに対応(CFM, PWD, PDI, CWD)
 
「cQuest Griffin™」ファミリ
■「256チャンネル Griffin」:64チャネルシステムを4台重ね合わせた構成
サイズ:29.4cm(W) x 14.3cm(D) x 47.2cm(H)
■「512チャンネル Griffin」:64チャネルシステムを8台重ね合わせた構成
サイズ:29.4cm(W) x 28.5cm(D) x 47.2cm(H)
 
●製品に関するお問合せ先
株式会社アルティマ プロダクトセールス4部 
TEL:045-476-2195
お問合せフォーム:https://www.altima.co.jp/inquiry/inquiry.html