松尾信郎先生(金沢大学附属病院)よりITEM in JRC 2015参加レポートを頂きました!
ITEM in JRC 2015で見た核医学診断装置の新製品
金沢大学附属病院核医学診療科
松尾信郎
核医学の新しい診断装置を期待しながら、ITEMの会場を訪れました。日本で行われている展示会であっても世界的医療業界の状況は重要です。そのため画像診断モダリティーの中でも核医学診断機器に注目して展示をまわりました。SPECTだけであった時代からSPECT/CT診断機器によって診断精度が格段に向上しましたが、今回のITEM in JRC 2015では、多くの核医学診断装置ベンダーからSPECT/CTの新製品が続々と発表・展示されています。以下各ベンダーについて訪問順に簡単にまとめます。
日立メディコ/フィリップスエレクトロニクスジャパン
Brightview Xはフラットパネル検出器を搭載して、吸収(減弱)補正やCTとSPECTの重ね合わせをすることができるそうです。低被ばくに関して、各社とも技術を競っています。診断情報を損なうことなく、できるだけ被ばくを低減する技術開発には、今後も注目していきたいと思います。
シーメンス・ジャパン
Symbia Evo Excelは機械が小さいのが良い。コンパクトデザインのガンマカメラ(Symbia Evo Excel) なので小さな部屋にも設置できて、導入コストも低いかもしれません。IQ-SPECTやIQ-SPECT/CTで性能の良さは実証済みです。
GEヘルスケア・ジャパン
Discovery NM/CT 670 Q.Suiteは、核医学の得意な機能解析の定量性上げてくれる可能性があります。診断薬ダットスキャンの自動解析ソフトウェアDaTQUANTも付いているということでした。SPECT/CTの展示はしていなかったのですが、解析ワークステーションの展示があり、解析ソフトの説明をしていただきました。
日本バイオセンサーズ
D-SPECTを展示していた。現在日本では8台導入されているという説明を受けました。
東芝メディカルシステムズ
GCA-9300Rは、3検出器型SPECT装置です。今まで東芝の3検出器で心臓や脳のSPECT検査を行ってきているので性能の良さはよく知っています。2003年に一度販売が終了した後に、復活した名機でこれからが楽しみです。