テルモ(株)(本社:東京都渋谷区)は、薬剤溶出型冠動脈ステント(以下、DES)「アルチマスター」の国内における製造販売承認を取得した。「アルチマスター」は、2014年5月に欧州での販売開始以降、アジア(日本を除く)、中南米など40カ国以上で販売されており、日本での販売開始は10月を予定している。
国内における心筋梗塞などのカテーテル治療の大半に使用されているDES
ステントは、心臓に栄養を送る血管(冠動脈)が狭くなったり、閉塞したことによって起こる狭心症、心筋梗塞などの治療に使用する埋め込み型の医療機器で、日本では年間約20万例に使用されている。
ステントは血管内に留置後、細胞増殖などで再び狭くなることがあり、治療の大半には薬剤が徐々に周囲に放出され、細胞増殖の抑制が期待されるDESが使用されている。
独自の生分解性ポリマーとコーティング技術により血栓症発生の低減を期待
アルチマスターは、薬剤含有コーティングの材料に、生分解性ポリマーを採用し、加えてポリマーならびに薬剤を、血管組織に接する面にのみ塗布することで、長期的にステント血栓症*1発生率の低減が期待されるという。
また、コバルト合金の採用と、ステントデザインを工夫することにより、蛇行した血管内の通過性を向上させるとともに、曲がった血管にも沿って留置しやすくすることで、血管への負荷を下げ、予後の改善を目指すとのこと。
*1ステント血栓症:留置したステント内に血栓が形成され、ステント内部が狭窄したり、塞がれてしまう合併症。
販売名:アルチマスター
承認番号:22700BZX00224000
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テルモ(株)
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