ギブンイメージング、大腸用カプセル内視鏡PillCam(r) COLON 2の多施設共同ピボタル試験を開始

2011.06.13

 ギブン・イメージング社(NASDAQ: GIVN、イスラエル・ヨクネアム)は6月6日、米国食品医薬品局(FDA)へのPillCam(r) COLON 2の承認申請を裏付けるために、初めて大規模なPillCam(r) COLON 2カプセル内視鏡多施設共同ピボタル試験を開始することを発表した。17の施設において、大腸ポリープの平均的なリスクを有する50~75歳までの通常のスクリーニング検査母集団から、合計800例の患者を本試験に登録するとしている。

 インディアナ大学医学部部長で内科ディスティングィッシュト・プロフェッサー兼インディアナ大学病院内視鏡検査科長のDouglas Rex*, MDは次のように述べる。
「大腸内視鏡検査は、依然として大腸がんのスクリーニング検査において最も有効な検査手技ですが、必ずしもすべての患者がこの検査手技を快く受け入れているとは言えません。スクリーニング検査を受ける資格のあるアメリカ人が実際に検査を受けている割合はたった半数に過ぎないため1)、コンプライアンスを向上させ、大腸がんの発生率低減に寄与する診断ツールが追加されることを心待ちにしています。大腸がんのスクリーニング検査で医師が大腸内視鏡検査を勧めても受け入れない患者でも、PillCam(r) COLONカプセル内視鏡なら他の検査法よりも好んで受け入れるという最近の調査結果が出ています。PillCam(r) カプセル内視鏡検査が好まれる理由は、侵襲性がより低く、一部の検査手技よりもポリープをより検出でき、鎮静剤が不要で、運転手が患者に同行する必要もないためです**」。

 PillCam(r) COLON 2カプセル内視鏡と光学大腸内視鏡とを比較検討するこの二重盲検試験の主要評価項目は6mm以上の大腸ポリープの検出率で、副次評価項目は10mm以上の大腸ポリープの検出率である。患者は最初にPillCam(r) COLON 2カプセル内視鏡検査を受け、検査結果が中央読影施設に送られてレビューされる。その後患者は4~5週間以内に再来院して、大腸内視鏡検査を受ける。大腸内視鏡検査を行った後、患者がまだ鎮静下にあるときにPillCam(r) COLON 2カプセル内視鏡検査の所見が医師に明らかにされ、2つの検査結果が比較され、検出できたすべてのポリープと見逃したポリープの確認が行われる。

 6mm以上の大腸ポリープの検出感度を主要評価項目として大腸内視鏡検査と比較するこの試験のサンプルサイズは、一般的な統計的計算から導出した。また、臨床試験では必ず起こる試験からの脱落者の予想人数を考慮してサンプルサイズを調整した。このピボタル試験は、アメリカの11施設、イスラエルの6施設で行われる。

 ギブン・イメージング社のホミ・シャミール社長兼最高経営責任者は次のように述べる。「大腸がんのスクリーニング検査を受けるべきなのに大腸内視鏡検査を受けたくない、または受けられないというアメリカ人の約半数にPillCam(r) COLON 2カプセル内視鏡は非常に有益であると思われるため、この製品に関するピボタル試験が開始されることを非常に喜んでいます。この試験は、消化器専門医が大腸ポリープを検出でるよう支援する新しい診断ツールとしてのPillCam(r) COLON 2カプセル内視鏡の有効性を実証するために必要なデータが収集できるようデザインされています。PillCam(r) COLON 2には、現在ヨーロッパで使用され、さらに先日食道の可視化を適応としてFDAの承認を取得したPillCam(r) ESO 3カプセル内視鏡に採用されている次世代PillCam(r)プラットフォーム技術が組み込まれています」。

 PillCam(r) COLON 2は、カプセル内視鏡本体、データレコーダ3、そしてカプセル内視鏡の移動速度に合わせて撮像速度を毎秒4~35フレームに調整できるAdaptive Frame Rate(AFR)との間で双方向通信するのが特長である。さらに、PillCam(r) COLON 2には、読影の効率性を高めて医師の画像診断を支援するRAPID(r) v7ソフトウェアも搭載される。

 PillCam(r) COLON 2は2009年9月にCEマークを取得して、現在ヨーロッパ、中南米、カナダ、オーストラリアおよびアジアの一部で販売されている。これまで2,000例を超える患者がPillCam(r) COLONカプセル内視鏡検査を受けている。

 PillCam(r) COLON 2ピボタル試験は、患者の登録から試験結果のデータ解析まで約1年かかるものと予想できるとしている。本試験に関する詳細は、ClinicalTrials.govで見ることができる。

*Dr. Douglas Rexは、ギブン・イメージング社の有償コンサルタントであり、PillCam(r) COLON 2ピボタル試験の治験担当医師です。
**このリリースで言及されている調査は、ギブン・イメージング社が資金提供して実施されたものです。

1)Colorectal Cancer Facts and Figures: 2011-2013. American Cancer Society

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