国立循環器病研究センター、医療機器設計開発管理に関する国際規格を取得

2015.11.07
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妙中義之氏
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巽 英介氏
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山上英彦氏
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会場風景
 国立循環器病研究センターとUL Japanは、11月6日、株式会社UL Japan(東京都千代田区)の会議室にて、医療機器開発支援に関する記者説明会を開催した。
 まずはじめに、妙中義之氏(国立循環器病研究センター研究開発基盤センターセンター長)が登壇。挨拶の中で「今回、医療機器品質マネジメントシステムの認証を受けたことで研究だけではなく、製品化する規制を通過するための価値や医療機器の開発にさらに新しいイノベーションを見出していくことができるようになったと思う」と述べた。
 続いて、巽 英介氏(国立循環器病研究センター研究開発基盤センター副センター長)が同センターにおける医療機器品質マネジメントシステムの整備とアカデミア初の医療機器設計開発管理に関する国際規格ISO13485認証取得について説明を行った。
 従来のアカデミアにおける医療機器の製品化では、設計開発過程におけるデータ・資料等がエビデンスとして蓄積されていないため医療機器製造業等の企業でもう一度同じプロセスを踏む必要があり、スムーズな技術移転ができなかった。
 ISO13485の整備・運用による設計開発の系統化で企業側へ早期に技術移転を行うことが可能になり、ワンストップで医療機器の製品化を実現できるようになった。同センターはこれまでに2011年より品質マネジメント体制の構築に着手し、2015年8月に認証取得に至った。
 現在同センターでは、ISO13485認証を活用した対外式連続流補助人工心臓システムの非臨床試験が行われている。「信頼性保証下での非臨床試験データは薬事承認申請添付資料となり、早期ライセンスアウト・製品化に繋がる」と巽氏は語った。
 最後に山上英彦氏(株式会社UL Japan代表取締役社長)が登壇し、第三者認証機関ULとその医療機器関連サポートの概要をテーマに、設立背景からミッション、事業概要について説明を行った。ISO13485認証は、同社が行っている医療機器関連の主なサービスの一つ。同センターの総合的医療機器開発体制をサポートしている。
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最後にISO13485の認証授与が行われた。