本日は「Do Not Look at the Breast Only:Extramammary Incidental Findings on Breast MRI」という演題を紹介いたします。
私自身も乳腺のMRIを撮像する機会には気をつけるように心がけているのですが、ついつい乳腺にばかり目を囚われがちになってしまいます。しかし現在では一昔前のsurface coilを用いた患側のみの撮像ではなく、両側乳腺を撮像可能な乳腺専用coilを用いているのが一般的であり、このcoilを用いると体の腹側(1/2程度)も撮像されます。そこで乳腺の検査だからといって乳腺ばかり診るのではなく、その他の撮像されている部位にも注意を払いましょうというのがこの演題の主旨です。
実際の症例が数多く紹介されており、その中には骨転移や肝転移、肺癌などがありました。私も何度か肝転移などが描出されている症例を経験したことがありますが、かなり転移が進行しており指摘が容易である症例が多かったです。しかし肺癌などは(特に小さなものでは)予期せぬことが多く、見逃してしまうのではないかと改めて考えさせられました。
これからも乳腺に限らず、撮像範囲にある異常所見を見逃さないように注意を払いながら検査に望みたいと思います。
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