X線
多様なニーズに応える実用性を追求したX線テレビシステムである本製品の特筆すべき点は、アプリケーションの充実である。
まず、1回の撮影で任意の連続断層画像を提供できる「トモシンセシス」。重なりを避けた高精細な画像が特長であるが、ここに金属アーチファクトを抑える再構成法「T-Smart」により、人工関節などの金属周辺でもさらに明瞭に描出できるようになった。次に、「スロットアドバンス」は、数cm間隔で収集したスロット状の画像をつなぎ合わせることによって長尺画像を得ることが可能。これによって、高精度の計測が可能になった。「Smart BMD」は国内初のX線テレビシステムに搭載された骨密度測定機能である。画像診断と骨密度測定が同じ装置で行えるため、装置間の移動の手間が省け、ワークフローが改善。測定結果はレポート形式で閲覧可能である。
その他
今回同社のブースで注目を集めていたのは、6月発売予定の近赤外光カメラシステム「LIGHTVISION」である。
直視下では確認できないリンパ管や血管に造影剤インドシアニングリーン(ICG)を流す。そこから発生した近赤外光を画像化する「ICG蛍光法」によりリンパ管や血管が光って見えるように画像表示することで、センチネルリンパ節の同定、血管開存性や血液灌流の把握が可能になる。特に乳がん手術時にセンチネルリンパ節のみを迅速かつ明確に同定し、摘出してリンパ節への転移を調べるための手法として有用性が認められている。また、術中のリアルタイムでの血流の評価も可能となる。外科用X線テレビシステムとともに、外科手術を支援する。
ITEM2016 島津製作所/島津メディカルシステムズ ブースインフォメーション
ブースNo.233
SONIALVISION G4
多目的性と検査効率、被ばく低減、省スペース化において実用性に優れ、様々な施設の要望に柔軟に対応するX線テレビシステム。単純X線画像で診断が困難な転位のない骨折などの診断が容易に行えるトモシンセシスや、国内で初めてX線テレビシステムによる骨密度測定を可能にした。これにより骨粗しょう症診断に必要な検査を1台で行える。
Elmammo
検出器ホールに乳房を入れるだけで検査できる乳房専用PET装置。乳房を圧迫する必要がないため痛みのない検査が行える。高性能検出素子を搭載し、解像度と感度を高めることで、全身用PET装置よりも小さな乳がんの診断を実現している。注目が集まる臨床での可能性を画像データで紹介する。
*本装置は、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)助成事業プロジェクト「悪性腫瘍等治療支援分子イメージング機器の開発」(平成18年~21年度)で開発されたプロトタイプを製品化したものです。