富士フイルム、医用画像情報システム「SYNAPSE5」新発売

2016.04.15

画像処理・表示スピードを2倍に高速化し※1、診断効率の向上に貢献
サーバ上で画像処理を行う新方式を採用し、スピードとセキュリティを確保
医用画像情報システム「SYNAPSE5」

 富士フイルム(株)(以下、富士フイルム)は、従来と比べて画像処理・表示スピードを2倍に高速化し、医師の診断効率の向上に貢献する医用画像情報システム「SYNAPSE 5(シナプス ファイブ)」を平成28年5月1日より、富士フイルムメディカル(株)を通じて発売する。本システムを、本日から4月17日まで開催される「2016国際医用画像総合展(ITEM2016ITEM2016)」に出展する。

 医用画像情報システム(PACS※2)は、CT、MRI、CR などの医用画像診断装置で撮影した画像をサーバに保管し、医師がそれらの画像を院内の端末に表示して、読影診断するためのシステムである。同社が提供する「SYNAPSE」シリーズは、Web技術と独自の画像処理技術により、診断に適した高画質な画像を提供するとともに、高い稼働安定性を実現したシステムである。平成12年の発売以来、放射線科の臨床現場から高い評価を得ており、全世界で4,800施設以上に導入され、国内の放射線PACS市場ではトップシェア※3を堅持している。
 一方、近年、検査機器の高性能化に伴って、撮影される画像の枚数が増大しており※4、医師がこれらの大量の画像を円滑、かつ効率的に観察できる画像処理・表示スピードがPACSに求められている。

 今回発売する「SYNAPSE 5」は、画像処理技術のさらなる向上と、システム全体の設計を刷新したことで、大量の診断画像を従来比2倍のスピードで高速に処理して表示することができる。従来は、サーバに保管された画像がクライアント端末に送信され、クライアント端末で必要な画像処理が行われて表示されていた。「SYNAPSE 5」では、サーバ上で画像処理が行われ、処理結果のみをクライアント端末に送信し、表示する「サーバサイドレンダリング方式」を新たに採用。画像をクリックしてから表示されるまでの待ち時間や、表示された画像を操作する際のレスポンス時間が短縮され、診断効率の向上と医師のストレス軽減に貢献する。また、「SYNAPSE 5」に保管されているすべての画像は、HTML5※5に対応したWebブラウザから閲覧することができるため、専用ビューワのインストールが不要である。クライアント端末に閲覧データが残らないので、より高いセキュリティ環境の下、安心してお使いいただける。既に「SYNAPSE」をご利用いただいている導入施設には、システム更新時に「SYNAPSE 5」へのバージョンアップが可能である。

 なお、今後、本システムは、同一ビューワ上で、放射線科で撮影されたX線の診断画像だけでなく、各部門から発生する検査画像や所見レポートといった、病院内の多様な診療情報を閲覧できるようにするなど、放射線科や各診療科において活用できる次世代PACSとして、機能を拡張していく予定である。また、統合アーカイブシステム「SYNAPSEVNA」※6とシステムを連携させることで、医師のさらなる業務効率化を支援する。

 富士フイルムは、ビッグデータ化する診療情報の活用を推進し、医療現場のさまざまなニーズに応える幅広い製品・サービスを開発・提供することで、さらなる診断の効率化と医療の質の向上、人々の健康の維持増進に今後も貢献していく。

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医用画像情報システム「SYNAPSE5」

※1 富士フイルムの医用画像情報システム「SYNAPSE Ver.4」との比較。同社比較条件による。CT、MRI、XA(血管造影X線診断装置)、NM(核医学検査装置)の画像表示について、従来比倍速となった。
※2 Picture Archiving and Communications System の略。CT、MRI、CR などの医療画像診断装置からの検査画像を電子的に保存・検索・解析する医用画像情報システム。
※3 (株)矢野経済研究所「2015年版医用画像システム(PACS)・関連機器市場の展望と戦略」にて、2014年度の台数/金額シェアでいずれも1位。
※4 例えばCT検査では1回あたり数千枚規模の画像が撮影されている。
※5 HTMLは、Webページの記述に使用されるマークアップ言語。HTML5は、その第5改訂版。HTML5対応の代表的なwebブラウザは、Internet ExploreやGoogle Chromeなど。Internet Explorerは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標。Google Chromeは、Google Inc.の米国およびその他の国における登録商標。
※6 病院内の各診療科のシステムや異なるメーカーのPACSに保管されている診断画像、各種動画などの多様な診療情報を一元的に管理・保管できる、富士フイルムの統合アーカイブシステム。

1.製品名:医用画像情報システム「SYNAPSE」最新バージョン「SYNAPSE 5」
販売名:富士画像診断ワークステーション用プログラム FS-V678型
認証番号:227ABBZX00104000
※「SYNAPSE 5」は、SYNAPSEサーバに、医療機器プログラム「富士画像診断ワークステーション用プログラムFS-V678型(認証番号:227ABBZX00104000)をインストールすることにより、「画像処理機能」とクライアントでの「画像表示機能」を実現したもの。
※富士画像診断ワークステーションFS-V673型(認証番号:21600BZZ00613000)も使用可能。

2. 発売日:平成28年5月1日

3. 主な特長
(1)画像処理・表示スピードが2倍に高速化
サーバ上で画像処理が行われ、処理結果のみをクライアント端末に送信し、表示する「サーバサイドレンダリング方式」を新たに採用。画像をクリックしてから表示されるまでの待ち時間や、表示された画像を操作する際のレスポンス時間が短縮され、診断効率の向上と医師のストレス軽減に貢献。
(2)Web ブラウザによる画像表示
「SYNAPSE 5」に保管されているすべての画像は、HTML5対応のWebブラウザから閲覧することができるため、専用ビューワのインストールが不要。また、クライアント端末に閲覧データが残らないので、より高いセキュリティ環境の下、安心してお使いいただける。

●お問い合わせ
富士フイルムメディカル(株)販売統括本部マーケティング部
TEL:03-6419-8033
URL:http://fujifilm.jp/