St. Jude Medical CRTに新たに搭載されるSyncAVTM CRTテクノロジーが、世界そして日本で同時に上市される。SyncAVTMは、CRT(心臓再同期療法)の効果が現れにくい、いわゆるノンレスポンダー症例に対する医師への新たな治療オプションである。
セント・ジュード・メディカル(株)は本日、同社の包括的な心臓再同期療法(CRT)治療オプションとして、新たにSyncAVTM CRTテクノロジーを上市すると発表した。SyncAVTM機能は、従来よりSt. Jude Medical CRTデバイスが有するネガティブAVヒステリシスを基にして改良を加えたアルゴリズムであり、プログラマソフトウェアバージョンアップにより該当するCRTデバイスにて使用可能となる。この機能は従来の治療オプションではCRTの治療効果が現れにくい、いわゆるノンレスポンダー症例に対する新たな独立した選択肢となり、医師の心不全治療デバイス管理に貢献する。
同社のSyncAVTM機能は、患者様の心臓のリアルタイムな状態変化に反応して自動的に両心室のペーシングタイミングを調節する。心不全患者様の多くは疾患に応じて様々な再同期ニーズを抱えているが、医師はSyncAVTM 機能を新たな治療オプションとして使用し、個々の症例に対してCRT設定の最適化を図ることができる。SyncAVTM機能は、すでに条件付きMRI対応となっている既存のQuadra AssuraTM CRT-DおよびAllure QuadraTM CRT-Pにて使用可能となる。
「心不全に対するデバイス治療は、様々な点での発展が見られるが、従来のCRT治療オプションに対しては効果が現れにくい、いわゆるノンレスポンダーも依然存在することは事実だ。個々の症例におけるその時々の心臓の状態に応じた適切な設定デバイスを提供することは重要であるが、このSyncAVTM機能は、その時々の心臓の状態(患者様の状態)に合わせたペーシング設定が自動で調整される。」と、自治医科大学附属さいたま医療センター循環器内科准教授 三橋武司先生は述べている。また、同医師は「我々の目標は、この機能を利用し、ノンレスポンダーを改善することだ。」と述べている。
心不全を患った患者様に対し、CRT技術は独自にプログラムされた電気的刺激を送り、左右の心室を刺激して拍動を同期させ、心機能を最適化することによって両心室を再同期させる。同社が導入したこの新しい機能は、CRT製品の治療オプションを拡大し、うっ血性心不全を患う世界中の約2300万人の治療を改善する。研究により、CRTは多くの心不全患者様の転帰やQOL(生活の質)を改善することが示されたが、中には従来のCRTでは改善を示さない方もいらっしゃる。この場合、医師にとって、患者様の臨床転帰を改善するための選択肢は限られている。同社による心不全に対するこの度の最新の提案は、CRTの効果を最大限に引き出す新たな選択肢を医師や患者様に提供するものである。
「セント・ジュード・メディカル社は、最も複雑な症例の患者様への医師の対応を支援するため、心不全管理において献身的にリーダーシップを発揮し続けてきた。SyncAVTM CRTテクノロジーは医師が患者様を管理する手助けができる重要な進歩である。」と、同社のチーフメディカルオフィサー兼グローバルクリニカルアフェアのバイスプレジデント、マーク・カールソン医師は述べている。
販売名:クアドラ アシュラ 承認番号:22500BZX00326000
販売名:アルーア クアドラ CRT-P 承認番号:22500BZX00556000
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