日立製作所、トルコのクルト アンド クルト社を買収し、ヘルスケア事業を強化

2016.12.09

– ヘルスケア事業の5 番目の海外中核拠点として機能し、グローバル展開を加速 –

 株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、トルコ共和国(以下、トルコ)で医療機器販売と医療関連サービスを提供するKurt ve Kurt Ithalat Ihracat veMumessillik Anonim Sirketi (本社:トルコ アンカラ、Chairman and CEO: Murat Balkan (ムラト バルカン)/以下、クルト アンド クルト社)の株式75%を取得し、2017年4月1日付けで日立の連結子会社にすることを同社と合意した。日立は、本買収により、トルコおよび周辺地域におけるヘルスケア事業の基盤を獲得することでグローバル化を推進するとともに、画像診断運営サービスなどの事業強化も含め、トータルソリューションを提供していく。

 日立は、ヘルスケア分野を社会イノベーション事業における注力4事業分野の一つと位置づけ、画像診断装置、粒子線がん治療システムなどの診断・臨床分野からITを活用したサービス、地域包括ケアなどのインフォマティクス分野まで、医療の質向上と効率化を実現するソリューションを提供している。日立では、2018中期経営計画で海外売上収益比率55%超(2018年度)を目標としており、ヘルスケア事業においては、現在、米州、欧州、中国、アジアの4極でグローバル展開をしている。また、販売網の強化を通じたグローバル事業のさらなる拡大や、付加価値の高いソリューションの拡充も行っている。
 一方、クルト アンド クルト社は、1977年にトルコで設立され、約30年以上、日立の画像診断装置の販売を行っている。また、遠隔読影や放射線科向けの画像診断センター運営サービスなどのソリューション事業にも強みを持っている。同社は、トルコと中央アジア諸国を中心に事業を展開しており、その豊富な実績や経験に基づくサービス品質は顧客から高く評価されている。

 日立の執行役常務 ヘルスケアビジネスユニットCEOの渡部眞也は、「トルコは、ヨーロッパ、中東、中央アジアの地理的要衝に位置し、戦略的に重要な拠点です。日立は、クルト アンド クルト社との33年間にもわたるパートナーシップによって、トルコやその周辺地域における医療の発展に貢献してきました。近年は、画像診断機器だけではなく、医療機関向けにさまざまなソリューションを提供しています。今回の買収により、日立とクルト アンド クルト社は、これまでの関係をいっそう深め、より密接に連携することで、最先端のソリューションを提供し、同地域におけるさらなる医療の発展、QoLの向上に貢献できると期待しています」と述べている。
 クルト アンド クルト社のChairman and CEOであるムラト バルカン氏は、「日立との長年の関係は、トルコの画像診断装置の発展に大きく貢献してくれました。私たちは、日立が、引き続きトルコの明るい将来に寄与してくれると約束してくれたこの瞬間に立ち会えて、とても光栄です」と述べている。

 トルコは、若年層を中心とする豊富な人的資源を背景に4.0%(*)と高い経済成長率を維持しており、大病院建設などのヘルスケア分野への大型投資などが計画されている。日立は、本買収により、クルト アンド クルト社が持つ事業基盤を活用し、トルコを中心に、中央アジアや中東、さらにアフリカ地域へ、画像診断センター運営サービスをはじめとしたソリューションを提供していく。今後は、それに加え、外科治療ソリューションや放射線治療システムなど日立が強みを持つソリューションをトータルで提供することで、ソリューション事業のグローバル化を推進する。

 日立は、ヘルスケア事業において、クルト アンド クルト社をグローバル展開における5番目の中核拠点として新たに加えることで、トルコおよび周辺地域におけるグローバル展開を加速するとともに、総合力を生かしてデジタル技術も活用することで、顧客のあらゆるニーズに対応したトータルソリューションを提供していく。

*トルコ国家統計庁発表の2015年度数値。出典は外務省ウエブサイト

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●お問い合わせ
株式会社日立製作所 ヘルスケアビジネスユニット グローバル事業統括本部
[担当:辻、大西]
TEL:03-6284-3684(直通)
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