地域に密着した高度急性期病院として全国的に知られる済生会熊本病院は熊本地震においても中心的役割を担った。震災時でも活躍した東芝メディカルシステムズ社製回診用X線装置「Mobirex」の高い汎用性と動作性にスポットを当て、同病院中央放射線部技師長、和田博文氏に話を伺った。
FPDシステムがぴったり収まる
災害でも中心的役割を果たした「Mobirex」
同病院は熊本地震において多数の患者を処置・診療を実施した地域の災害救急の中核病院として活躍。停電が生じた院内で活躍した「Mobirex」は、2015年10月に3台同時に導入された。「地震は9時半と深夜1時半に発生したのですが、ショッピングモールなどが閉まっていたおかげか想定よりも外傷患者は少なかったです」と、当時を振り返る和田氏は院内の状況をこう語った。「震災のときは停電したので非常用電源でFPDシステムを立ち上げました。X線撮影装置は稼働できなかったので撮影は全てポータブル。新しい回診用X線装置が3台あったのでなんとか復旧時まで繋げられるだろうと思いました。回診用X線装置はもともと動きまわれる装置なので、ボディも強固で振動にも強いだろうと考えていましたが、その後も故障せず今も変わらず使っています」。