MRI
フィリップスではMRIをより「身近な」「信頼のおける」装置にすることを目標に、MRIの幅広い適用へのソリューション、使いやすいインターフェースや検査時間の短縮、患者へのやさしさへの追求などを進めている。また、次世代のシーケンスデザインを実現するための超高速通信デジタルシステム「dSync Technology」などの搭載により、MRIをより「信頼のおける」装置にしつつある。
今回の展示では画像処理技術「Compressed SENSE」と「Amide Photon Transfer(APT) imaging」(WIP)が紹介された。
データ圧縮により画質はそのままに、撮像時間だけを短縮する「Compressed SENSE」は、全シークエンスに適応でき、全体のスキャン・全画像再構成終了にかかる時間を削ることができる。いずれは、部位を選ばずに適応できるようにする見込みである。
モレキュラーイメージングによる新しいコントラスト「APT imaging」は造影剤なしで脳腫瘍のグレードや、脳腫瘍治療後の壊死か腫瘍かの判定が可能である。
実機として、「Ingenia 3.0T」が展示され、背面の特殊モニターからボア内の鏡に映像を投影し、来場者は音楽とともに患者の不安を和らげる「In-bore solution」を体験した。「In-bore solution」はアップグレードされており、検査の残り時間を映像と音声でお知らせする機能が追加された。
Angiography & Interventional X-ray
「治療の質を保ちつつ効率を上げる、ワークフローイノベーションの徹底追及」をコンセプトとして、3月下旬に国内販売を開始した、血管撮影装置の新世代プラットフォームである。
Azurion。本体色は清潔保持をしやすいクリアなホワイトである。
新たに開発した独自の運用システム「コネクトOS」により、虚血性心疾患等のカテーテル治療時の情報を統合し、他社の周辺機器も含めたカテ室内の機器情報を1つのパネルで表示・操作が可能。見たい画像もリアルタイムにレスポンスよく表示される。さらに、検査室と操作室で独立して別々の操作を並行して行えるため、検査中でも操作室で次の検査の準備をする、というように検査時間の削減にもつながる。
従来機に搭載された「Clarity IQテクノロジー」は本製品でも健在。低被ばくと画質を両立した画像を提供する。
周辺機器としてタブレット型の操作盤やワイヤレスマイクを有し、複数のスタッフが出入りする検査室内でも、手元での画像確認などがしやすくなる。
バックライトで見やすくなったメインコンソールは一つのボタンに一つの機能のみを割り当て、よりシンプルな操作を実現。