整形領域、透析現場等、幅広い診療シーンに対応した高画質画像を提供
ラップトップ型超音波画像診断装置「FUJIFILM FC1-X(エフシーワンエックス)」
IMT*1自動計測機能搭載、タッチパネルボタン一新により操作性を向上
富士フイルムメディカル(株)は、携帯型超音波画像診断装置FC1(エフシーワン)シリーズの第二世代として、腹部領域を中心として整形領域、透析現場等、幅広い診療シーンに対応した高画質画像を提供する「FC1-X(エフシーワンエックス)」*2を、2017年6月30日に新発売した。
超音波検査は、低侵襲で行える体に優しい画像検査として病院の検査室はもちろん、特に軽量・小型の超音波検査装置は、救急、集中治療(ICU・NICU*3)などの重症患者の診断や麻酔科・整形外科・外科の治療の現場において、広く利用されている。富士フイルムは、2014年5月、携帯型超音波画像診断装置「FC1」を発売し、様々な医療現場へ導入されてきた。
今回発売する「FC1-X」は医療現場のニーズに応え、診療領域毎に画像を最適化することで、従来評価の高かった腹部領域のほか、幅広い診療シーンで高画質画像を提供する。
整形領域では、高分解能でアーチファクトの少ないハーモニックイメージング*4とスペックルノイズ*5を低減した独自の画像処理により、骨表面、筋、軟組織の視認性が向上した。また、カラードプラ法においては、フレーム間の加算方法、および、組織の動きによって生じるアーチファクトを低減する信号処理方法を改良し、血流を安定して観察することが可能になり、筋肉の炎症の診断に役立てることができる。
透析現場においては、シャント部*6の観察や管理のために行われるシャントエコー専用のプリセットを新たに追加し、簡単な操作でシャントエコーに適した画像が得られるようになった。
さらに、パルスドプラ法における流量計測をより容易にするために、Steer Angle*7を15度と30度の2種類にした。動脈硬化診断において行われるIMTの自動計測機能も搭載され、簡単操作で瞬時に高精度な解析結果が表示される。従来、文字表記だったタッチパネルボタンがアイコン化され、直感的な操作が可能になるなど、快適な操作環境を提供する。
また、同社が毎年約4,000台販売している、診療所向け画像診断ワークステーション「C@RNACORE(カルナコア)」と連携し*8、患者情報の自動取得や、オーダー発行と同時の検査開始が可能になった。
富士フイルムは、幅広い画像診断ニーズに対応した最適な製品とソリューションを提供することで、今後も医療の質や効率の向上、人々の健康の維持増進、生活の質のさらなる向上に貢献していく。
*1 Intima-Media Thicknessの略。頸動脈血管壁の内膜と中膜の厚み(内中膜複合体厚)のことで、IMTの計測は動脈硬化診断の有用な指標とされている。オプション機能。
*2 FC1-Xは、FUJIFILM SonoSite, Inc.の商標である。
*3 Neonatal Intensive Care Unit の略。新生児特定集中治療室。
*4 超音波が生体内伝搬中に発生する高調波を利用し、観察の妨げとなるアーチファクトを低減しコントラスト分解能を向上させる技術。
*5 超音波の波長に比べて小さな散乱体群によって生じる散乱波が干渉して、ランダムにまだらな点状の像が発生する現象。
*6 血液透析を行う際に必要となる、大量の血液の取り出し口として作られた血管。
*7 リニアプローブにおけるビームの振り角のこと。
*8 C@RNACOREは別売り。オプション機能。
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富士フイルムメディカル株式会社
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