フィリップス、「2018年度事業戦略」記者発表会開催

2017.12.07
堤 浩幸氏
相澤 仁氏
古濱淑子氏
-対等な協力会社と連携して、No.1ヘルステックカンパニーを目指す-

 株式会社フィリップス・ジャパンが12月5日(火)、「東京アメリカンクラブ」(東京都港区)にて、2018年度事業戦略について記者発表会を開催した。
 まず堤 浩幸氏(株式会社フィリップス・ジャパン代表取締役社長)が登壇し、2018年度の事業戦略として「2025年までに30億人の人々の生活を向上させる」とビジョンを掲げ、そのためのプロジェクトを説明した。
 同氏は「健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアまでの一連のヘルスケアプロセスを通じて一人一人に合わせたヘルスケアサービスを提供する必要がある。そのためには従来の医師・製品中心のビジネスではなく、今後は人と情報をつなぐことによって医療従業者や患者だけでなく、全ての人々の健康な生活に貢献し、No.1のヘルステックカンパニーを目指す」と話した。
 具体的には、そのためのソリューション実現基盤はHSDP(HealthSuite Digital Platform)であり、HSPDを中心に専門医療とパーソナルヘルスの融合によるそれぞれのニーズに合ったケアの提供、デジタルによる低コストで質の高いケアの提供、遠隔医療やIoTによる新しいサービスの提供をしていくとしている。このHSDPを中核としたソリューション開発を病院内連携、病院外機関連携、患者アウトカムと順次に進化させていき、ヘルスケアソリューションを深化・拡大していくとした。
 さらに、その進展を加速するため、パートナーとのオープン・エコシステムが必要となってくるとし、パートナーとして、ソフトバンク株式会社とはIoTやAIなどを活用したソリューション開発を、株式会社アルムとはモバイルアプリ連携による救命救急統合ソリューションを開発。また、ヤマトロジスティクス株式会社とは物流や患者との接点においての連携、札幌市とは先進医療を始めとした多様な機能の相互連携をしていくとした(表1)。
 最後に同氏は「超高齢化、医療従業者の減少などは世界で日本がトップに立ち、それら課題解決のイノベーションを日本発で起こしたい」と締めくくった。
 なお質疑応答では相澤 仁氏(株式会社フィリップス・ジャパン統括本部長)と古濱淑子氏(株式会社フィリップス・ジャパン本部長)を交え、活発に質疑が行われ、実りある記者発表会となったことを付記しておく。

表1