GEヘルスケアとロシュ、がん治療や救命救急治療の改善を狙い、デジタル診断プラットフォームの開発で提携

2018.01.10

● 両者は、早期診断や個々人に適した治療を目指し、より迅速、正確かつ信頼度の高い意思決定を行える臨床判断の支援ソフトウェアを共同開発
● 提携を通じて、GEの医療用画像診断装置から得られる生体情報と、ロシュのバイオマーカー、細胞病理、遺伝子情報やシーケンシングポートフォリオから得られる体外データを高度アナリティクスに応用

*本報道資料は、2018年1月8日(現地時間)に米国にて配信されたプレスリリースの和訳版です。

 シカゴ – 2018年1月8日 – GE ヘルスケアは、デジタル診断支援ソリューションの共同開発ならびに共同販売を行うため、ロシュ社と長期にわたる戦略的パートナーシップを締結した。このパートナーシップでは、まず、がん治療と救命救急医療において患者それぞれに応じた個別化治療の選択肢を改善、加速する製品を提供することに主眼を置いている。

 両社は、高度アナリティクスを活用して臨床判断を支援するワークフローソリューションとアプリケーションを提供するための、業界初のデジタルプラットフォームの開発を目指している。これにより生体内外の情報、患者の記録、医療上のベストプラクティス、リアルタイムモニタリング、および最新の研究結果などをシームレスに統合・分析することが可能となる。その結果、医師は患者に適した治療や質の高いケアを提供するための包括的な意思決定を行えるようになる。

 例えば、複数の専門医からなるがん治療チームにおいては、がん患者のそれぞれのステージの治療判断において、レビュー、協働、調整を行うための包括的データダッシュボードが与えられる。救命救急医療では、患者の通う病院のモニター装置からのデータがバイオマーカー、細胞病理、遺伝子情報やシーケンシングデータなどと統合され、医師が重篤な合併症の発生を特定し、あるいは予測することを支援する。

 GE ヘルスケアは医療用画診断装置の分野で世界をリードしており、ロシュ・ダイアグノスティックスは体外診断用製品のグローバルリーダーだ。

 GE ヘルスケアのプレジデント兼最高経営責任者(CEO)、キーラン・マーフィーは次のように述べている。
 「ヘルスケア分野のリーダー2社が、体内診断と体外診断をこのレベルまで高度アナリティクスと統合させたのは初めてのことです。この提携によって、顧客、患者、ヘルスケア業界を対象にしたデータに基づく精密医療(プレシジョン・メディスン)の提供が加速されることになるでしょう」と述べている。
 ロッシュ・ダイアグノスティックスの最高経営責任者(CEO)、ローランド・ディッゲルマンは次のように述べている。
 「他に類を見ない今回の提携により、臨床診断における革新的なソリューションと知見がもたらされます。包括的デジタル製品を通じて、医師その他の関係者が患者のために適切な時に適切な判断ができるよう支援することが我々のゴールです。」

GE ヘルスケアについて
 米GEのヘルスケア事業部門として、180億ドルの売り上げを誇るヘルスケア企業であるGEヘルスケアは、業界で100年を超える実績があり、100ヶ国で5万人超の従業員を有する画像診断機器の大手プロバイダーだ。同社は、ハードウェア、ソフトウェアおよびバイオテクノロジーにおけるデータとアナリティクスを活用しつつ、医療提供者と患者のためにより良いアウトカムを提供することで、ヘルスケアの変革を行っている。

ロシュについて
 ロシュは人々の生活の向上をめざし先進科学にフォーカスする、医薬品と診断薬・機器の世界的なパイオニアだ。医薬品と診断薬事業を傘下に置くという複合的な強みをもつロシュは、個々の患者の治療を可能な限り最適化するという戦略を持つ個別化医療の最大手だ。
 スイス、バーゼルに本社を置くロシュ・グループは100カ国以上で展開し、2016年には全世界で94,000人の社員を擁している。2016年の売上は506億スイスフラン、また99億スイスフランを研究開発に投資した。米国のジェネンテックはロシュ・グループの完全子会社だ。ロシュはまた、日本の中外製薬の主要株主だ。詳しくはwww.roche.comを参照ください。

●お問い合わせ
GEヘルスケア
William Spiers
TEL:+44 7971276757
URL:http://www3.gehealthcare.co.jp/
ロシュ
TEL:+41 -61 688 8888
URL:https://www.roche.com/