シーメンスヘルスケア(株)は、フルデジタル乳房X線撮影装置の最上位機種となる「MAMMOMAT Revelation(マンモマート レベレーション)」の販売を本日より開始する。
本製品は、日本人に多く見られるデンスブレスト(高濃度乳房)の問題に対応する乳腺密度の自動評価・分類や、Dual Energyを利用した造影マンモグラフィなどの新機能を搭載し、より正確な診断に貢献する。また、被ばく線量を低減する技術や、検査時の痛みや不快感を和らげる素材を採用するなど、安心かつ快適な乳がん検診を提供する。
■より正確な診断に貢献する新機能を搭載
・乳腺密度を自動評価・分類:Insight BD
乳腺密度が高いデンスブレストの場合、マンモグラフィの画像では乳腺も石灰化も白く映し出されてしまい、がんが見つけにくいという現象が見られるが、デンスブレストかどうかは画像の目視により判断するため、その判断にばらつきがある。Insight BDは乳腺密度を装置が自動的に定量評価・分類し、容易に客観的な判断ができるため、乳腺密度のレベルに応じて超音波検査の併用をすすめるなどより正確な乳房検査に貢献する。
・Dual Energyを利用した造影マンモグラフィ:TiCEM (Titanium Contrast Enhanced Mammography)
低エネルギーと高エネルギーの2つの画像データを活用して造影効果を高める技術を搭載している。腫瘤、微細石灰化、構築の乱れなどの良悪性の診断において有用性が期待される。
・病変をよりクリアに抽出:HD Tomo-Package
乳房を2D画像で表示する一般的なマンモグラフィでは、乳腺と重なる場所にある病変を明瞭に描出するには限界があり、特にデンスブレストの場合は正確な画像診断ができない恐れがある。HD Tomo-Package は X線管を±25度(振り角50度)動かす広角トモシンセシス撮影から得られる画像データを最適化することで、病変をよりクリアに描出できる。さらに、トモシンセシス撮影データを再構成し、合成2D(Insight 2D)や3Dボリューム回転画像(Insight 3D)を提供する。
緻密なデータから再構成した3Dボリューム画像は回転して読影可能なため、微小石灰化の分布も捉えやすくなる。
・バイオプシー検査中に標本撮影が可能:HD Tomo Biopsy with InSpect
バイオプシー検査(生検)にトモシンセシス画像を用いて穿刺位置を決定することができ、より正確に容易に検査を進めることが可能となる。また、穿刺対象の組織が採取した標本に含まれるかどうかを確認する標本撮影は従来、別の装置を使用して行うか検査を一旦終了して行う必要があったが、この機能を使用するとバイオプシーワークフローの中で標本撮影が可能となり、迅速な検査が行える。
■安心して受診できる乳がん検診を提供
乳がん検診で最も重要なのは、低被ばくかつ微細な病変の描出ができることだ。本装置には、ソフトウェアを使ったマンモグラフィ用散乱線除去技術であるPRIMEテクノロジーが搭載されている。画像にさまざまな影響を与える散乱線を除去し最適な画像を提供するとともに、照射線量を低減することが可能。さらに、しなる素材でつくられた新しい形状の圧迫板を採用した。検査時に乳房を圧迫することで生じる痛みや、圧迫板が乳房以外に接することで引き起こされる痛みや不快感を低減し、被検者満足度の高い乳がん検診を提供する。
■簡単な操作とシンプルなワークフローで検査の効率化をサポート
オペレーターのニーズに応え、効率化をサポートできるよう設計されている。乳房を中心にアームが電動で回転するアイソセントリック回転機構により、一度高さを決めた後はそのままアームを回転させるだけで、スピーディーにポジショニングすることができる。さらに装置に付属するボタンを押すと次の撮影方向で設定された角度まで自動的に回転する。またポジショニングの決定後、速やかにばく射できるよう3か所のスイッチから選択して操作が可能。
本製品に関する情報は、同社ホームページの製品紹介ページにて公開
URL:http://clk.nxlk.jp/bKXbwncu
同社は、2018年4月13日(金)~15日(日)にパシフィコ横浜で開催される「ITEM 2018 (国際医用画像総合展)」に出展する。ブースでは、「MAMMOMAT Revelation」を含む数多くの製品やサービスを紹介する。
ITEM 2018 シーメンス展示情報ページ
http://clk.nxlk.jp/ecRSXFo9
●お問い合わせ
シーメンスヘルスケア株式会社
https://www.healthcare.siemens.co.jp