富士フイルム、画像強調機能で、内視鏡による微小な病変の発見をサポートできる LED光源搭載内視鏡システム 「6000システム」を販売 ~ワンステップでプロセッサーに装着でき、スムーズな検査を実現する専用スコープ4種~
富士フイルム(株)は、臓器の粘膜表層の微細な血管や、粘膜の微細な構造などを強調して表示する機能「BLI」(*1)や、画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する機能「LCI(Linked Color Imaging)」などの画像強調機能により、微小な病変の発見をサポートするLED光源搭載内視鏡システム「6000システム」を、富士フイルムメディカル(株)を通じて5月16日より発売する。本システムには、ワンステップの簡単な操作でプロセッサーに装着できる4種類の専用スコープが含まれている。
なお、本製品は5月10日から12日までグランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)で開催される「第95回 日本消化器内視鏡学会総会」に出展される。
内視鏡検査における画像の高画質化に伴い、消化管内部を直接かつより鮮明に見ることができるようになった。富士フイルム(株)は、光源に波長の異なる「白色光観察用レーザー」と「狭帯域光観察用レーザー」の2種類のレーザーを用いた内視鏡システム「LASEREO(レザリオ)」を2012年に発売。2種類のレーザー光の発光比率を変えて粘膜表層の微細な血管や構造などを強調して表示する機能「BLI」(*1)や、画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する機能「LCI」などにより、微小な病変の発見をサポートし、特に早期がんに特徴的な粘膜表層の微細血管などの変化の観察で、医療機関から高い評価をいただいている。
今回発売するLED光源搭載内視鏡システム「6000システム」は、複数のLED照明の発光強度比を高精度に制御して、白色光と短波長狭帯域光を生成することができる。照射した光と画像処理を組み合わせることで、観察に適した画像を作り出す技術「Multi-Light Technology(マルチライトテクノロジー)」により、「LASEREO」と同様の画像強調機能を実現し、微小な病変の発見をサポートする。
本製品は、スコープ先端部の撮像素子が捉えた電気信号を映像信号に変換し、液晶モニターに映し出すプロセッサーと、LED光源を一体化したコンパクトモデルである。スコープとのインターフェースには、電気接点を使わずに映像データの転送(*2)と、電力の供給(*3)を行う無接点技術を採用。電気接点が物理的に摩耗することがなく、接触不良を抑制する。
また、本製品専用の、上部消化管用・下部消化管用スコープ各2種を同日発売。従来は、スコープをプロセッサーと光源にそれぞれ接続しなくてはならなかったが、これらのスコープは、プロセッサーに接続するだけで使用可能なワンステップコネクターを採用。簡単に着脱できるため、検査の準備がスムーズに行える。さらに、医師の内視鏡検査における手技を徹底的に分析し、各種操作ボタンの高さと位置を、片手ですべて操作できるように設計した。また、消化管内の体液などを吸引するボタンや、スコープの先端部を上下左右に操作できるアングルノブなどを直感的に操作できるようにした。これにより、これまで以上にスムーズな検査を実現し、検査時間の短縮が期待できる。
「6000システム」は、富士フイルムのキセノン光源搭載内視鏡システム「Advancia(アドバンシア)」用スコープ(*4)にも対応しており、既存スコープを引き続き利用できる。
富士フイルムは、今後もさまざまな医療現場のニーズにこたえ、検査の効率化と医療の質の向上、人々の健康維持増進に貢献していく。
*1 「Blue Light Imaging」および「Blue LASER Imaging」の略。
*2 光通信方式による。
*3 電磁誘導方式による。
*4 600システムスコープ、580、550、530シリーズスコープ。ただし、530シリーズスコープの一部を除く。
1. 品名
6000システム
※LED光源一体型プロセッサー「EP-6000」、専用スコープ「6000システムスコープ」により構成
販売名 プロセッサー EP-6000 (認証番号:第230AABZX00025000号)
※EP-6000には6000システムスコープだけでなく500/600システムスコープとの接続が可能。
販売名 電子内視鏡 EG-6400N (認証番号:第230AABZX00034000号)
販売名 電子内視鏡 EG-6600R (認証番号:第230AABZX00030000号)
販売名 電子内視鏡 EC-6600R (認証番号:第 230AABZX00033000号)
販売名 電子内視鏡 EC-6600P (認証番号:第 230AABZX00032000号)
2. 発売日
2018年5月16日
3. 主な特長
(1)「マルチライトテクノロジー」により、微小な病変の観察をサポート
複数の照明の発光強度比を高精度に制御して、白色光と短波長狭帯域光を生成し、画像処理を組み合わせることで、観察に適した画像を作り出す技術「マルチライトテクノロジー」を採用。粘膜表層の微細な血管や粘膜の微細な構造などを強調して表示する機能「BLI」や、画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する機能「LCI」により、微小な病変の観察をサポート。
(2)映像データの転送と、電力の供給に無接点技術を採用
プロセッサーとスコープのインターフェースに、電気接点を使わずに、映像データを光通信方式で転送し、また電力を電磁誘導方式で供給する無接点技術を採用。電気接点が物理的に摩耗することがなく、接触不良を抑制。
(3)ワンステップの簡単な操作で装着できる専用スコープ4機種をラインアップ
本システムの専用スコープは、上部消化管用・下部消化管用各2種。プロセッサーに接続すれば使用可能なワンステップコネクターを採用しており、簡単に着脱できるため、検査の準備がスムーズに行える。また、医師の手技を徹底的に分析し、各種操作ボタンを片手ですべて操作できるように配置することで、これまで以上にスムーズな検査を実現。送気・送水ボタンと吸引ボタンも、指先で押せるように設計。
●お問い合わせ
富士フイルムメディカル(株)
営業本部 マーケティング部
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