「第54回日本小児放射線学会学術集会参加印象記」を本元強先生(茨城県こども病院)にご寄稿頂きました!
今年も6月15日から16日まで日本小児放射線学会が開催された。毎年開催場所が変わる小児放射線学会であるが、今年の開催場所は羽田空港第1旅客ターミナル6F展望デッキの隣にあるギャラクシーホールが会場だった。飛行機の離着陸音とともに進められた「飛躍と未来」がテーマの素晴らしい学術集会の内容を、診療放射線技師の目線から執筆していきたいと思う。
日本小児放射線学会は小児医療を担う小児放射線科医・小児科医・小児外科医をはじめとして、近年では準会員として診療放射線技師・臨床検査技師・看護師等の多職種に開かれた学会である。学術集会は2日間に渡り開催され、一般口演は「頭部」「胸部」「骨軟部」「肝胆膵」「泌尿生殖器」「胎児」「腹部」に分かれて臨床症例について51演題が登録されていた。当院の小児外科医も3演題登録されており、吉田医師による「胆道閉鎖症における超音波検査所見の再評価」、矢内医師による「造影剤アレルギー症例に対するvoiding urosonographyでのVUR評価」、益子医師による「腹腔鏡下に摘出し得た後腹膜腫瘍の術前画像診断の検討」を拝聴することができた。特に矢内医師のUSを併用した造影剤を用いない排尿時膀胱造影VCUG変法(voiding urosonography:VUS)によるVUR評価は、造影剤アレルギー症例におけるVUR評価法としての有効性を述べており、患者の被ばく低減にもつながる演題内容であった。
発表後の当院小児外科医のディスカッション(右:益子医師、左:矢内医師)
★続きはRadFan2018年9月号にてご覧ください!