日本ストライカー、メディアセミナー「整形外科領域における日本初のロボティックアーム手術支援システム“Makoシステム”が変える人工関節治療~人工関節置換術の革新性~」を開催
2019.08.13
柴沼 均氏
「Mako」を使った人工膝関節全置換術の実演。術者はモニターを見ながら操作をする。
日本ストライカー(株)は、8月6日、ベルサール飯田ファースト(東京都文京区)にてメディアセミナー「整形外科領域における日本初のロボティックアーム手術支援システム“Makoシステム”が変える人工関節治療~人工関節置換術の革新性~」を開催した。
柴沼 均氏(神戸海星病院整形外科リウマチ・人工関節センター)はまず、日本の高齢化により男女ともに平均寿命と健康寿命に約10%の差があることを示すと、運動器の改良により健康寿命を向上させ、差を縮められるとした。高齢者に介護が必要となる原因の中で、10%と高い割合を占めるのが関節疾患や骨折、転倒だ。「Makoシステム」は、それらの手術精度の向上や早期リハビリ等が期待できる画期的なシステムである。
人工関節手術で骨を削っていく際、削りすぎを防いでくれる。作業開始時にモニターに施術角度を示し、万一削る角度が大幅にずれるようなことがあれば機械自体が動きを停止するため、削りすぎを1mm以内に抑えることが出来る。他人の操作を見てコツをつかめば特殊な訓練など必要がなく誰でも使用可能というのも魅力だ。
「Mako」を使った人工関股関節全置換術は6月に、人工膝関節全置換術は7月に保険適用を取得しており日本でも導入は進んでいるが、アメリカを中心とした海外には遅れをとっているという。少子高齢化が叫ばれる日本としてはシステムの普及を急ぎたいところだ。